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クールジャパン。free

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昨日の夜にブリュッセルからパリに帰ってきました。タリスで1時間半くらい。東京から名古屋のような。それがEU内で国外に行くという感覚です。

日本人が外国へ行く地理的、精神的な覚悟とは比べものにならないですね。欧州でももちろん人種差別はあるんですが、まず「自分とは違う感覚を持った人がいる」「でも話してみると自分と同じ人」を確かめる環境がどこにでも常にある。

日本人が外国を語るとき、自分たちだけで作り上げたイメージや偏見を元にしか話していない人が多いと思う。その視野の狭さはやはり広い場所に立ってみないと肌で理解できないから、俺はできるだけ渋谷区で起きていることを世界だと思わないように気をつけています。

日本で一番いいと言われている大学が世界のトップ10に入らないことや、日本で有名な歌手が世界ではまったく知られていないこと、一流企業と信じている会社も存在すら意識されていないこと。などを頭や情報で理解するんじゃなくて、ただ感じる。

いわゆる「ヘイトスピーチをたしなむ人々」は国家レベルの引きこもりのように感じることがあります。日本国内でいくら「日本の心は素晴らしい」と言っていても何も起こらない。評価は相手がするモノですから、僕のお父さんは世界一ですか、そうですか、家庭内自画自賛ですね、で終わってしまう。

自分は世界をよく知っていて差別意識がない、と冷静に言う人にたとえばこう話しかけてみてください。「あなたの目鼻立ちはハッキリしていて、もしかしたら先祖はヨーロッパの人かもね」と。その人はなんて言うでしょう。抱いている赤ちゃんに「欧米とのハーフのようなお顔ね」とも言ってみてください。

相手の反応を思い浮かべましたか。

では次に同じ事を「朝鮮半島」「アフリカ」に置き換えて想像してみてください。「あなたのお子さん、目が釣り上がってて朝鮮半島がルーツって感じのお顔ね」さてどうでしょう。冷静にすべてを等価に捉えられるでしょうか。

なぜ人種への偏見、ヘイトスピーチがダメかというと答えは単純で「何も面白くないから」です。欧米には人種ジョークというのがあります。人種の偏見をあげつらって面白がるわけですが、そこには攻撃の意図はなく、互いに相手をそう思っているんだな、反対に自分はそう思われているんだなと理解する自虐も含めて面白いわけです。

アメリカ人は合理的、ドイツ人は堅物、ポーランド人は間抜けなどというキャラクターで描かれます。

「木の板にこれをネジでとめて欲しいと頼むと、ドイツ人は正確に寸法を測りネジ込んだ。アメリカ人はだいたいの場所に電動ドライバーで力任せにネジ込んだ。ポーランド人は友人を一人連れてきて、一人がドライバーとネジを固定し、もう一人が下で板を回転させた」みたいなヤツです。

だからポーランド人がバカでダメだと言っているわけではなく、個性的な映画のキャストのようなモノです。ちなみに日本人は「優柔不断、迎合、うすら笑い、ミーハー、買い物好き、オタク」などで扱われますね。日本のスター松田聖子さんがアメリカの映画に出たときもそうでした。

対外的にそう見られている自尊心の高い人々がなんて自称しているかと言えば「クールジャパン」です。

ああ、ジョークって本当に面白いなあ。

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写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。「ロバート・ツルッパゲとの対話」 https://www.amazon.co.jp/dp/4908586071/
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