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くだらない結論:Anizine

「来年の1月末に本が出ることになったんだよ」
 「ああ、写真の本ね」
「そうそう。もうほとんど書き終えた」
 「脱肛だね」
「違うよ。それを言うなら脱稿だし、こうして会話しているときにそんな漢字を間違えるオヤジギャグなんて成立しないだろう」
 「書かれているメディアに依存してしまったかな」
「わざとらしい行動は嫌われるから気をつけた方がいいよ」
 「ソーシャルメディアの大根役者、っているよな」
「いるね。芝居が大根」
 「英語だとhamっていうらしいぜ」
「それは昔、俺がお前に教えたんだよ」
 「えーーーーーー、そうだったか」
「芝居が大きいんだよ」

「それでさ、直前に幡野広志さんの写真の本も出たんだよ」
 「ああ、もう読んだ」
「内容がほぼかぶっているだろ。でも仕方ないよね。写真に対するスタンスが似ているんだから」
 「あとから出るからパクったと思われるかもな」
「それはどうでもいいんだけどさ」
 「どうでもいいなら言うなよ」
「あのな、人間が日常で話している世間話を書き起こしてみろ。9割8分がどうでもいい話だぞ」
 「確かに」
「なんか、意味のある話をしようとしている人って、それだけで大根役者に見えるだろう」
 「見えるね。話している自分を演じて酔っているって印象がある」
「あれ、ダサいよな」

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452字

Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。