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行けません:Anizine

この前「あなたは美味しそうなモノばかり食べてるね」と友人に言われたが、その人は美味しそうな手作りの料理をいつも作っているから、「そっちの方がいいよ」と返事をした。そのときは、外食と家庭料理には違う種類の素晴らしさがあるよね、という結論に落ち着いた。

残念に感じるのは「レストランのシェフは家庭料理を下に見ている」というような根拠のない中傷を見かけたときだ。仕事でモノを提供する人には別のジャンルの責任が存在するだけで、決して家庭で作る料理を下になど見ていない。あるとすれば「自分は下に見られている」という被害妄想だろう。

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その妄想は裏返すと羨望だったり、自分の報われなさなどへの責任転嫁が見て取れることがあり、本人に自覚がある場合とそうじゃないときがある。

数日前に、「芝居やライブなどのイベントを主催者が告知したとき、その告知の記事に対して、行けませんと書くファン」のことについて書いた。以前も友人である桂枝太郎師匠がソーシャルメディアに書いて反発を受けたことがあったのはよく憶えている。こういう話は読む人を限定するので、ここからは定期購読メンバーだけに続けて書く。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。