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余命60年の花嫁。

20代前半で結婚した知人が、奥さんのことをそう言っていた。

20代の花嫁は健康で平均寿命まで生きると仮定すれば余命は60年ある。ジョークではあるけど、確かに結婚する相手との契約期間を「余命」で考えることにはちょっとした意味があるのかもしれない。

寿命はほぼ「運」であるし、先のことは何もわからない。もしうまく物事が進行したら、という前提で計画しようと考える人は多い。しかし、一流企業である山一証券に勤めているから安心だ、と結婚相手を決めたとしてもその会社は倒産した。しなくてもリストラされるかもしれない。

健康も経済状況も、明日のことは誰にもわからない。だからできるだけ変わらないモノを基準にした方がいい。それは何だろうか。

俺はSNSなどで、誰かがコメントするのを観察するのが趣味なんだけど、話している内容なんかはどうでもいい。

男性なら友人になりたいか、女性なら好意を持つか、だけを判別している。無関係なことを突然言い出す人は、たぶん友人として一緒にいても同じ居心地の悪さを味わうだろう。誰に対してもちょっとした欠点をあげつらう女性は、将来自分にも似たことを言うだろう。

そうして見ていると、恋愛というのはやはりコミュニケーション・スキルがすべてなんだなと思う。「あの子スゴく可愛いのに、ずっと彼氏がいないのが不思議」なんて言われる人を見ていると、笑ってしまう。

わかるよ。まったく不思議じゃないよ。

日常的にSNSにつぶやく言葉には、ある程度の歯止めがかけられているはずだ。それでも「モテない要素」が漏れ出してしまうのだとしたら、歯止めがなくなれば膨大な埋蔵量があらわれるだろう。

みんな、そこを敏感に感じ取っている。

恋愛は他人を蹴落とす椅子取りゲームじゃない。誰もが尊敬できる魅力的な人になればいいのだ。そして自分にとって魅力を感じた人を選べばいい。あの人より私の方が可愛い、などと言った途端に、その人は脱落する。可愛いかどうかじゃなくて、つまらない比較をする人というスタンプを押されるからだ。ではどうすればいいのかをダメな例で検証しましょう。

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恋愛に関する、ごく普通の読み物です。

恋愛に関する、ごく普通の読み物です。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。