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世界のメンテナンス。

フランクに大ザッパに言うと、「他人のことを思って行動する」人が好きだ。私はがんばっています、という人が何のためにやっているかと言えば、自分のためだったりして、そういう人は「自己実現さえすれば影響力を手に入れ、結果的に誰かの役に立つ」と、本気で思っている。

それはない。私利私欲で動いている人は誰からも愛されないし、応援されないからステージが上がらない。

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ジャーナリストの堀潤さんや写真家のキセキミチコさん、初沢亜利さんたちをはじめ、たくさんの人が香港の人々の現状を伝えようとしている。彼らは「香港の人など、知ったこっちゃない」と思うこともできる。でもあの惨状を見過すことができないのだ。

あれは香港だけの問題じゃない。世界の民主主義の危機であり、台湾や日本の将来にも姿形を変えて確実に関わってくる他人事ではない問題だ。それが自分の未来に関係があるだろうという想像力は、知的でないと持ちようがない。だから知性は必要なのだ。

香港に取材に行くだけが方法ではない。お金を出してもいいし、記事をシェアするのでもいい。まずは知ること、目をつぶらないことだ。

私のキャリアが、私の学びが、と、自分の損得の話ばかりしている人は、世界をモノポリーのように「勝ち負けのあるゲーム」だとしか思っていない。グラウンドで戦うつもりがあるなら、試合が終わったらすぐに帰るのではなく、落ちている石を拾ったり芝生を整備したりといった、「使わせてもらっている世界のメンテナンス」に協力しなくちゃいけない。

誰からも応援されたり愛されない、というのは、それをしないことや、その存在に気がつかない知性のなさに原因がある。


多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。