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強引な折伏:Anizine

「自分が信じる神の言うとおりに生きているのだとしたら、ただそれを信じていればよく、他人の信じる神を侮辱しなくてもいい」とロバート・ツルッパゲは言う。

ネットでの諍いを見ていると、「あなたが信じている神は間違っている、私の神を信じなさい」という強引な折伏を感じることが多い。自分の信心を他人に押しつけてはいけないし、誰でもそれをされると気分が悪くなることは知っているはずだ。しかしひとたび自分が「よかれ」と思うと盲目になってしまう。この「よかれ」というやつが先に立つと本当に厄介で、結果は全然「よかれ」じゃない。

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どうしたらそういうことをしないで済むか、を考えると、「自分の畑で取れた作物の話だけをすればいいのだ」という簡単なことに気づく。たとえば俺の仕事だと、こういう写真を撮りたいと思っている自らの理想は、自分以外の人の写真が駄目だということと決して直結しない。

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Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。