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写真の部屋

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。
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2020年8月の記事一覧

ドライブ:Anizine+写真の部屋

皆さん、停滞してますか。俺はしています。 過去に味わったことがない、先の見えない「移動制限」に苛立つことで、いかに移動によって精神の安定を図っていたのかと、今更気づかされます。 気分よく、美しい風景を眺めながら写真が撮りたい。外国に行くことは不可能なので都内かちょっと郊外でもいいから、見たことがない風景を見たい。というわけで、Anizineと写真の部屋のメンバーの皆さんに協力してもらえないかと思いました。

SIGMA85mm:写真の部屋

SIGMAの85mm 1.4が発売された。結論から言うと買うべし。 今まで使っていたSIGMAの85mm 1.4は、とにかく大きくて重かった。スタジオでは問題ないが、普段持ち歩く気にはならない「1245g」という重量。普段も85mmを使ったスナップを撮ることがあるので、そういうときはSONYの1.8をつけていた。 それが今回の新レンズは半分近い625g。全長も短いしこれなら毎日持ち歩ける。 まだ数枚しか撮っていないが、これなら1.8からリプレイスする意味があると感じた。

タテヨコ:写真の部屋

人間が目で見ているときは、横に並んだ目を使っている。スクウェアとハーフ判をのぞくと、ほとんどすべてのカメラが「横位置」になっている。 カメラを構えるとき、この風景はヨコで撮るのか、タテで撮るのかを考える。人物は縦長だからタテで撮ることが多い。広大な風景は横位置で撮るだろう。それらは基本であり、無意識に近い。 今、トップに表示されている写真はタテで撮ったんだけど、トリミングされている。 これが全体。 横断歩道の縞々、人、通り過ぎるクルマを縦に並べると面白いと思って、こう

消耗品をケチるな:写真の部屋

撮影をする時に、カメラよりレンズより大事なのがSDカードなどの記録メディアとバックアップメディア。ここにトラブルがあると写真はなくなってしまう。 ロケ先でのバックアップについては以前書いたことがあると思うけど、記録メディアは定期的に新品にリプレイスする癖をつけた方がいい。ほとんどのカメラに使われているSDはとにかく脆弱。ペラペラのプラスチックは変形するし静電気にも弱い。 メディアは毎日抜き差しするモノだから接点に負担がかかる。だからカードリーダーもできるだけちゃんとした製

お吸い物:写真の部屋

普段、カメラを1台も持っていないことはありません。少なくともSONYのRX100m6はバッグに入れていて、どんな時でも撮れるようにしています。これはとても便利なカメラで、約2000万画素以上あるので仕事にだって十分使えます。

背景はボカしなさい:写真の部屋

なぜ、背景をボカすのかを知人の写真家と話したことがあり、そこでなるほどと思ったことがある。 もちろん写真の撮影方法には「絞りを開けて背景をボカす」という技法はある。でもそれはひとつの選択肢であって、目的のためにすること。なんでもかんでも撮像素子が大きくなった分だけボケていればいいというものじゃない。 たとえば人物に注目させたい場合、見ている人の注意を背景に向けたくないというような時には有効だ。 これはボケが足りず、後ろにある顔が手前の人物よりも目立ってしまっている。それ

作品を撮れと命令される:写真の部屋

写真とは、iPhoneで記念写真を撮ったり、カメラで花を撮ったり、スタジオでモデルを撮ったり、すべてが同じ作業です。 だから、その全部の中から好きな10枚を選んで写真展をやってもよくて、そこには何も差がありません。ちょっと写真をかじった人が言う「作品撮りをする」という言葉にはとても違和感があります。さあ、明日は作品を撮るぞと決めるのならば、むしろ「それ以外の時には、作品を生み出していないんですね」ってことになります。 iPhoneでも何でも、シャッターを押すときにはどんな

目を養う:写真の部屋

写真が巧くなるためには数をこなすべきでしょうか、と聞かれることがある。巧いという定義についてここで話すつもりはないけど、技術の習得という意味なら完全に「数」だと思う。 技術は繰り返さないと憶えない。ニューロンやシナプスの機能を思い出してもらえばいい。何百回も使っていればカメラのダイヤルやボタンは見なくても操作できるようになる。これは単純に数をこなすことで解決できる。 ただし、抽象的な意味での向上であれば「数をこなす」じゃなくて「数を試す」の方が近いかもしれない。あらゆる方