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『話の話』を記述する(12~「永遠」またはマルチプレーン)

 中央に少女が縄を跳び、途中で左向きから右向きに姿勢を変える。
 縄の左端はミノタウロスが持っていて、腕のパーツだけ可動して縄を回している。
 このミノタウロスは巨大な身の丈に比べて心許ないほど小さな腰掛けに座っていて、その大小のコントラストでミノタウロスの重量感が活きている。
 言い忘れるところだったが、縄跳びをする少女の跳躍の、弾力ある接地感もすばらしい出来だ。

 縄跳びの縄の片方の端は、少女の右手に生えている小木につながっている。小木の横に胴長な壺が置かれている。彼らが立っている場所は土手の上にでもあるかのように横一直線な水平線である。

 まるで書き割りの前に立っているかと思うほど平面的である。
 カメラは彼らの縄跳びの様子にズームしながら、ある瞬間、ふいっと左方向に視点を移していく。
 若干ズームを続けながらの左方向への視点移動である。

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