空想哲学短編『性善説の公開結社』
序章:公開結社の夜明け
「全体主義と民主主義は永遠に戦い続けるだろうか?」
哲学者であり一風変わった活動家でもあるソンシンは、夜な夜な考え事をしていた。彼の頭の中では、人間の善と悪、国家と個人、団体主義と個人主義がせめぎ合い、その結論が妙に滑稽な形で現れることが多い。
「善悪を断定することが悪なのかもしれない。じゃあ、どうする?」
ひとりごちたその瞬間、彼の頭の中に妙案がひらめいた。「よし、『公開結社』を作ろう!」
第一章:結社の設立会議
「結社って名前が怪しいって? いやいや、『公開』だからオープンなんだよ!」
ソンシンは家族や友人たちを集めて、熱弁を振るった。テーブルの上には山積みの資料と、お茶菓子として出された「幸せのたまごクッキー」があった。
「みんな、考えてみてくれ。政治家や宗教家って、なんでみんな税金優遇されてるか知ってる?」
「いや、知らないけど…」と、友人のタケシが答える。
「それは、彼らが『人々の幸福を祈っている』ことが理由なんだ!」
「じゃあ、僕たちも同じことをすればいいじゃないか。しかも僕たちの祈りはもっとリアルだ。家族や友人の幸福から始めて、やがて日本人、地球人全員を幸せにするんだ!」
「…それって、宗教か何か?」
「いや、宗教じゃない。ただの公開結社さ。誰でも入れるし、何も隠さない!」
第二章:結社の基本理念
結社の理念はシンプルだった。
「人類の性善説を信じる。それを行動で示す。」
ソンシンは、これを証明するために「寄付システム」を導入することを提案した。
「政治家や宗教家みたいに寄付をもらうのは難しいかもしれない。でも、僕は自分の収入の一部を公開結社に寄付するよ!」
「で、そのお金で何をするの?」
「もちろん、人々のための活動だよ。例えば、地域のゴミ拾いとか、困ってる人への支援とか。あと、笑えるイベントを企画したい!」
「笑えるイベント?」
「そうだよ。幸せの最初の形は笑顔だろ?だから、大爆笑できる哲学ショーをやろうと思う!」
第三章:性善説のはじまり
結社が設立されてから最初の活動は、町内での「哲学的笑い祭り」だった。
ソンシンがステージに立つと、彼はこう問いかけた。
「みなさん、全体主義と民主主義の違いを知っていますか?」
観客が首を傾げる中、ソンシンは言った。
「どちらも結局、人を守るための仕組みです。でも、それを忘れて支配に使ってしまう。これが問題なんですよ!」
「でも、僕たちは違います。我々の結社は何も隠さない。善人であることを行動で示し、笑いで証明します!」
その後、彼は観客にこう提案した。
「家族や友人を集めて、みなさんも公開結社を作ってください。私たちが最初のモデルケースになります!」
第四章:結社のユーモア哲学
結社の活動は、哲学的なジョークと笑いに満ちていた。
「善悪はどちらも必要です。たとえば、善だけで生きていたら、私たちは何も学べないでしょう。でも、悪ばかりだと破滅します。つまり、善悪はバランスの問題なんです。」
これに対して、友人のタケシが言った。
「じゃあ、僕たちの活動はどのくらい善で、どのくらい悪なの?」
ソンシンは真剣な顔で答えた。
「99%善、1%ユーモアでやらかす。それがバランスさ。」
その答えに場内は爆笑。ユーモアが人々をつなぎ、笑いの中で哲学が広まっていった。
最終章:性善説の未来
公開結社の活動は次第に広がり、小さな地域から全国、さらには世界へと影響を及ぼしていった。彼らのモットーはいつも同じだった。
「人間は基本的に善である。その証明を行動と笑いで示そう。」
最後にソンシンはこう語る。
「僕たちがやっていることは、何か大それたことではない。ただ、家族や友人を幸せにする。その輪を広げていくだけ。地球人全員が笑いながら幸せになる日が来たら、それが人類の性善説の再起動の瞬間だ!」
あとがき:笑いの結社の挑戦
この短編小説は、善悪を超えたユーモアの可能性を描いたフィクションです。しかし、あなたの家族や友人と「公開結社」を作るのは、決して難しいことではありません。笑いが世界を変える――そんな未来を、ソンシンの結社とともに目指してみませんか?