『ミリアVSルイン』制作記
まんたあにどです。
例年なら12月にアドベントの企画があって、そこでいつも記事を書いていましたが、流石に待てない&忘れてしまうので、note初投稿も兼ねて今のうちに作ったゲームの振り返りを書いておきます。基本、個人的な備忘録として書くので大した内容ではないです。ご了承ください。
制作前
今のところ(21年7月現在)、自分はゲームを作る前に必ずそのゲームを作る目的やその際に念頭に置く目標を設けますが、今作では主に次のようなことを目指しました。
目的
・二年ぐらい前に作った曲を供養させる。
・リリース間隔を空けないようにする。
目標
・ドット絵ではないゲームを作る。
・効果音制作に力を入れる。
・ボタンらしいUIを作成し、その配置も考慮する。
・DOTweenの特徴をつかむ。
・実績機能を加えられるようにする。
・フォントなどのデザインに気を付ける。
・多方面展開を試してみる。
・全体的に納得のいくゲームを作る。
今作に着手し始めたのが3月下旬~4月上旬あたりだったのですが、前作のリリースが11月下旬あたりだったので、これ以上間を空けてしまうのはマズいと思い、軽いミニゲームを作ることを考えたのが始まりでした。そもそも今作自体、他に優先的に作りたいゲームがあったというのもあって、どこかためらっていた部分もあったので、着手までに時間がかかってしまいました。(現在進行形でTwitter海の藻屑になって漂っている#次作ゲームに使うかもしれない設定集的なもの を使ったゲームを作りたかった…。)ちょうど以前作った曲がフォルダの中に埋もれていたので、供養も兼ねて、それをベースにしたゲームを作ることにしました。実は開発を始める際にunity1weekが開かれていたので、そこへの投稿を目指してミニゲームにしたのですが、結果的に1週間どころか3、4か月ぐらいかかり、結局間に合いませんでした(笑)。
今作の目標は自分にとって全く新しいツールに慣れることやそれらを使って実際にゲームを作ってみることが主な内容になりました。具体的に、これまではEDGEを使ったドット絵のゲームを作っていましたが、一枚の絵を描くのに時間がかかってしまうことや画力の問題から、IbisPaintで絵を描くようになりました。それに伴ってUIの作成もPhotoshopやIllustratorに託すようになりました。また、unity1weekでたくさんの方のゲームを遊んでいるうちに、多くの方たちが共通してDOTweenというアセットを使っていたので、自分もそれをアニメーション演出に用いてみることにしました。
ツールのほかに、UIの配置や実績機能といった、本などで得た知識を実践に移してみるということもしました。あとは絵や曲もせっかく自作しているのだから、それらを有効活用したいという思惑もあって、様々なサイトへの投稿とかにも挑戦してみました。他所から借りてくることが多い効果音もなるべく自作することを目指しました。やっぱり自作すると著作権的にもいろいろ好都合なことが多いのでね。(時間はかかるけど…。)
制作
ゲームを作っていて、まず最初に立ちふさがるのが素材絵です。今作もたくさん描きました。拙作『ユノのフライドアンドフライト』(以下ユノフラ)では、描いてはプログラミング、描いてはプログラミング…と反復横跳びしていましたが、無計画的で完成が遠のいてしまうというデメリットを感じたため、今作はそれをなるべくおさえられるように、あらかじめゲーム内容の構造を明確にしてから、必要な絵だけを集中して描くことにしました。おかげで制作開始から2か月程はUnityより只管IbisやPhotoshopとにらめっこをする日々をおくりましたが、同時に描き直しや機能追加などといった迷走に陥ることを防げました。制作期間の短期化に大きく貢献してくれたと思います。ユノフラの時は本当にこの部分が一番大変だったので…。
描いたものの一部をまとめたもの↓
プログラミングに関しては、ずいぶんと慣れてきて悩むことはほとんど無くなりましたが、その分煩雑さが目に付くようになってきました。なるべく何を書いているのかわかりやすくなるように補足を設けるなどの工夫を試みましたが、GameObjectなどをUnityから充てる際にかなりいらない作業をする羽目になってしまったことやスクリプト間のやり取りが複雑になってしまったことなどが目立ってしまいました。このせいで制作期間が若干伸びてしまっている気がする…。それでも、シーンを移動させながら音楽を流すといった、今までやったことのないものも制御できるようになりました。時間はかかったけど。
音楽面においては、BGMは既に作ってあった曲を使ったので何とも言えないのですが、効果音は一部借りてきたものの、大半の曲を作ってみることに成功しました。専用の機材が手元にないので、iPhoneに録音したものやStudio Oneで作ったものをAudacityにかけて編集を繰り返すことで作りました。
特に参考にさせてもらったサイト様↓
実際に作ってみた効果音↓
ゲームを作る元凶にもなったBGM↓
制作後
今のところ感想をもらえていないのでゲームについて、あくまで主観的に書きます。客観的にどんなゲームなのか、僕は知りません。
まず制作期間(およそ4か月程)についてですが、ユノフラよりは半分ほど制作期間が短くなっているので、自分の中では上達を大きく感じさせてくれるものになりました。ただ、元々1週間~1ヶ月で完成までもっていきたかった部分もあったので、それと比べてしまうとやはり長い印象を感じざるを得ないです。ここら辺は多くのものを自作している以上デメリットとして受け入れざるを得ない、しょうがない部分でもありますが…。だからといって自作をやめる気は今のところ一切ないので、というのもそれを上回るほどのメリットを享受している部分もあるため、制作を重ねて次第に間に合わせていきたいと思います。
完成度については非常に満足のいくものになったと思います。余裕をもって滞りなくリリースを行えたこと、バグを確認した分だけでも全て取り除けたこと、なるべくストレス性を排したゲームプレイが実現できたこと、装飾にも気を遣えたこと、実機でちゃんと作業できたことなど、自身の理想を忠実に再現しながら完成させることができました。おかげで今の自分に足りないものや、今後改善する余地のある点を明確にさせることができました。全体的に作品そのものについては、自分にとって今までで一番合点のいくものになりました。終わりよければ全てヨシ!
総括
箇条書きで。わかりやすいから。
良かった点
・ツールをうまく使えた。
・余裕をもって制作できた。
・計画を立てて、おおよそその通りに運べた。
・制作期間が短くなった。
・ゲームがよりゲームらしくなった。
・作品の有効活用に気を配れるようになった。
・効果音の作り方を理解できた。
・ちゃんとした形で完成できた。
悪かった点
・デザインが安っぽい。特にオプションとか。
・まだ右往左往している部分が見られた。特にデザイン。
・背景描くのムズッ!?
・キャラの図体が四角い。
・「どうあがいてもこうするしかない、でも良くない」が多かったUI配置。
・誰このわかりづらいコード書いたの?はい、私です。
・スクリプトを一つにまとめて(None)100個、これ全部埋めるのか…。
・この値をいじりたいんだけど、どこにあったっけなぁ…。
・BGMとSEの音量を統一させれば良かったなぁ…。
・4月「今月中に完成できるゲームだろう」
5月「今月~来月中に完成させたい」
6月「今月中に完成させる」
7月「今月上旬には完成するでしょ」
結果、7月22日リリース。
今後の展開
これも箇条書きで。わかりやすいから。
・Timelineをちゃんと扱えるようにする。
・シーン遷移を考えたUI配置を計画しておく。
・制作期間の見積もりを正確にする。
・背景の練習をする。
・キャラ絵をもう少しメルヘンでカジュアルな感じに整える。
・コードの改善に努める。
・そろそろ本来の目的である物語性をつけていく。
・unity1week参加したいなぁ…。完成度との折り合い点を見つける。
・ふりーむへの展開を済ませる。
・Twitterに載せるための簡単な動画広告を制作できるようにする。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。noteではこのようなゲーム制作に関する個人的なことだけでなく、本職の勉強や研究ものに関しても気まぐれに扱っていこうと思っています。その場合は、主にドイツ研究やメディア文化ものを予定しています。いずれも備忘録や自身の考えをまとめるための場という性格を帯びたものになってしまうかもしれません。いや、なります。あと、不定期でもなるべく更新するようにはしますが、書くことが無くなったら予告なく消えるかもしれません。ご了承ください。
今後ともよろしくお願いします。