小松菜と桜えびの炒め物

菜物が安い。長い間野菜は高い(特に葉物)という刷り込みの元に生活していた者としては衝撃の安さである。それが連日スーパーの軒先を賑わせているのだから何というか、大フィーバー状態である。しかしレシピのストックがなく、何を作れば良いのか分からず手が出ずに打ちひしがれて帰るという日々を送っていた。

何百回目か(大げさ)のその後悔の帰途の後で、ふと見た中華料理のレシピ本(ウーウェンさんのレシピ本)の扉にあった、中国では野菜を沢山食べて野菜で水分を摂ります、という文章を見て思い出した。そういえば中華料理って何でもかんでもシンプルに炒めて美味しいみたいな感じになってたよな。

葉物でよく見るレシピは、カリカリベーコンとの組み合わせである。カリカリベーコンが何とも合うのは分かっているが、いくら葉物野菜が安くても毎日カリカリベーコンとほうれん草のサラダが食べたい訳ではない。個人的には、生の葉物よりは、炒め物の方が毎日食べる気が起きる。(たまに生くらいがちょうどいい。)

カリカリベーコンの代わりのもの…中華料理…というわけで、桜海老である。出荷時期なのか、最近スーパーでもアピールされているので、安い小松菜と一緒に買ってきた。桜海老は乾物なので若干お高めに感じるが、その分すごい量で売られているので、凄い量の葉物が消費できる筈である。

そんな欲張りな願いを叶えるレシピがこちら…(厳密には中華料理では無さそうだが)

味の素のレシピサイトは調味料を全て味の素ブランドのもので記載されているところを無視すれば、昔からある良質なレシピサイトの一つである。調味料類は手持ちのもので勿論代用することにして、絶対に無視してはならないのが « ほんだし »である。ほんだしは毎日味噌汁を作る習慣のない人であればスティックタイプのものが使いやすく保存もしやすくてお勧め。使いかけのものは口を捻ってすぐ出せるところ(かつ、火の元から遠いところが良い。湿気るので)にしまっておくのが良い。

このサイトも昔からプロがきっちり監修についているレシピが掲載されているので、何かをいじると大惨事になる。(←やった事があり、大惨事になった。)代用できない調味料は素直に使うことをお勧めする。特にお浸しやナムルと言った、シンプルだが出汁が効いていて美味しい、作るとなったらどうやって作るのか全くわからない類のものを食べたい時に頼りになるサイトである。

調理

水カップ1/4は50mlである。
面倒であれば大さじ二杯(60ml)より少し少なめに入れれば良い。よく100均やナチュラルキッチン等で売っている、大さじや小さじ軽量を代用する為の50mlの小さな軽量カップは色んな液体を大さじ小さじで量らされるレシピでは重用するので、こういった器具もおススメである。ここに記載された大さじ1/2の目盛りもあり大変便利。(但し製菓には使わない。製菓はグラム単位の精密さが求められる化学工芸物である為)

桜海老10gは以下のサイトによれば大さじ3より少し多め。面倒なので大さじ3くらいとする。

小松菜を軽く洗ってまな板にならべ、鍋に油を温めている間に4-5センチに切る。油が温まってきただろうところで桜海老を投入する。桜海老はこんな奴に火が通るのだろうか?と若干訝しむ気持ちが湧くが、火を通していると茶色くなってきて香りが立ってくる。香辛料は香りが立てば大抵それが素材の入れ時なので、このタイミングで小松菜を入れる。

個人的な好みだが葉先の柔らかい部分は最後に熱を入れたい(なんかそういうレシピが多い)ので、茎の部分だけレシピに従って加熱する。水と醤油とほんだし少々を加えて、あとはぼんやり煮えるのを待つ。水気が飛び煮える音が静かになってきたら葉先を投入して少し火を入れてから混ぜ合わせて火を止める。完成である。

実食

桜海老が香ばしく、葉物の惣菜とは思えないくらいどんどん食べられる。醤油が結構効いていて味が濃いめなので、ご飯のおかずにもなる。これもビールのお供に良いかもしれない。(…!!次は晩酌の供に作ろう…!)

何回か作っているが、また食べたいなと思わせる、少ない調味料と材料で出来るかなり満足度の高い、有難いレシピなので、葉物が安い間はレギュラーメンバーとして稼働しそう🥬

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