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鈴鹿のパドッククラブに招待された話

F1初心者に向けた記事です。なるべく専門用語や固有名詞を使用しないで頑張って解説する記事です。
幸いにも2024年の鈴鹿に招待を頂いたので、ご紹介も兼ねて仕事などでパドッククラブに招待された方に向けての記事です。
身バレ防止のため、手引き風に書いてます。


パドッククラブってなに?

乱暴な言い方をすれば、F1の観戦チケットの1種です。

レースを観戦できる特権的な立場を占める、F1 パドック クラブ™ はワールドクラスの料理と飲み放題の飲み物を提供する、F1® ホスピタリティの頂点です。

F1オフィシャルサイトから引用

観戦するシートの場所も別格ですし、振舞われる食事は一流の料理とシャンパン!しかも下品な言い方すれば食べ飲み放題!ん最高ぅ!

なんと、ピットレーンの上から観戦します。

パドッククラブの入手経路について

一応、一般の方でも購入できるようですが、金曜日から日曜日の通しチケットで金額は900,000円です。(2024年の値段、桁数は間違えてませんよ)
まぁ、とてつもなく高額なチケットです。
殆どの場合は、仕事の取引先から招待されることが多いと思われます。F1チームをスポンサードしている企業が、普段の取引先のうち贔屓にしている会社の重役を招待することが多いです。招待する側にもよりますが、最低でも役員ぐらいでないと参加を断られることもあるようです。
(私は付き添いという形で参加できました。ラッキー!)
私の場合、招待は3日間通しではなく、そのうちの1日だけの参加でした。招待元によっては3日間の通しも有るのかも知れません。

参加する際の服装について

招待で参加するパドッククラブは紳士淑女のためのシートと言っても差し支えないでしょう。社長や重役のハイエンドな交流の場かと思われがちですが、立ち位置は「休日のスポーツ観戦」「休日の接待ゴルフ」に近いです。
とは言え、実は服装は結構悩ましく、パドッククラブの招待元の都合も絡んでくるので困ったら招待元に聞くのが一番良いです。

【好きなチームのユニフォームでの参加について】
招待されている場合、お勧めしません。というのも、パドッククラブはどのチームのラウンジを利用するかは事前に割り当てられているためです。
例: レッドブルの応援着で参加したのにフェラーリのラウンジで観戦
特に招待元がF1チームをスポンサードしている場合、別チームの応援着なんて絶対にNGです。この場合、招待元によっては事前にそのチームのウェア(ポロシャツ)が用意されていることもあります。
また、応援しているチームと招待元のラウンジが同じであっても、過去シーズンのユニフォームでは掲載されているスポンサーが現在と違う場合があり、これも競合の企業ロゴが入っていたりしたら割と失礼です。素直に今年のユニフォームか、下記の服装で参加するのが良いです。

服装に関して、ざっくりと線引きをすると以下の様になります。
・サンダル短パンTシャツは当然NG
・派手な色や柄の多い服装は避けたほうがいい
・スーツなどビジネス向けのかっちりした服装もNG
・カジュアルで動きやすいなら革靴もOK
・動きやすい服装がマスト
・ジャケットは持って行った方が無難
簡単にいうと、休日にレストランや寿司屋にデートへ行くような服装が良いと思います。思ったよりも、カジュアルで大丈夫です。
ちなみに私は黒のジーパン、ちょっと色のついたカッターシャツ、黒のジャケット、運動靴で参加しました。殆どの方がこんな感じのコーディネートで、落ち着いたオシャレなポロシャツで参加されている方も多かったです。逆に服にブランドロゴなどがデカデカと入っているようなものは避けたほうが良いかも知れません。それこそ、しっかりオシャレを意識して着こなしたユニクロの方が場としてはマッチします。
【その他の注意】
パドッククラブは「座ってシャンパン片手にF1観戦」ではありません。ピットウォークなどのイベントがあり、意外に歩きます。なので女性は高いヒールやボディラインが出るようなぴっちりした服装は、避けたほうが良いです。
また、鈴鹿に限らずサーキットは田舎や山間部に位置することが多いので、気候や気温がとても変わりやすいです。なので、服装もそれに合わせた調整がしやすいようなものをセレクトするがとても重要です。

荷物について

これもよりけりですが、招待されている場合は名古屋で前泊することがほとんどだと思います。一般と違い、パドッククラブは鈴鹿サーキット内に専用駐車場が設けられているので、おそらくサーキットまで送迎してくれるはずです。送迎バスが往路と復路で同じバスの場合、そのまま荷物をバスの中に置いておくことも可能です。そうでない場合、パドックのラウンジまで荷物を持参しなければいけません。なので、荷物は小さなスーツケースやリュック1個ぐらいの量に留めるのが吉です。(女性の場合は大変かも知れませんね)
それとは別に、貴重品を入れて移動できる小さなポーチが有れば大丈夫です。

持参する金銭について

パドック内では、ハッキリ言ってお金を使う場所がありません。お土産を買う時間が取れるなら、その分ぐらいで大丈夫です。

喫煙について

一応、パドックのラウンジの外に喫煙室があるのですが混みあうので、そこだけ注意です。

手土産について

気を使って当日同行される方や招待元にお礼として持参するかどうかですが、お任せします。私が参加した時は手土産を持ってきている人は誰一人居ませんでした。

立ち振る舞いについて

招待元は複数の取引先を招待するので、同業者が多いと思います。ですが、メインはあくまでもスポーツ観戦です。ビジネスの話は挨拶程度にとどめて、込み入った取引などの話はしないのが吉です。
現場で対応してくださるスタッフの方々との会話は、ほぼ英語です。ドリンクのオーダーやチョットした受けごたえぐらいはできるようにしておいた方が良いかも知れません。(でもあんまり気にしなくても良いかも。海外旅行のパンフレットに書いてあるレベルで大丈夫です)
また、スケジュールが時間厳守なので、決まった時間に集まらないと、問答無用でおいていかれます。
ピットウォークではF1チームのピットに入れますが、マシンやパーツに絶対に触ってはいけません。F1チームは限られた時間の中でマシンのセッティングや修理を行っており、かなりピリピリしています。(ちなみにフロントウィングのお値段は2500万円程度と言われています、もし壊したら…)
運が良ければ、パドック内でF1ドライバーや著名人とすれ違うことがあります。写真やサイン、握手ぐらいは応じてくれるかも知れませんが、タイムスケジュールの都合上、断られることもあります。

F1観戦について

恐らくパドッククラブに招待された方で、F1ファンの方は少ないと思います。「何を楽しんだら良いのか?F1の会話が出たらどうしよう?」と思うかも知れませんが、全然気にする必要はありません。F1グランプリのリザルトなんて誰も話さないと思いますし、「パドッククラブという高価なF1アトラクション」を楽しんでもらうのが、招待元にとっては最も重要な事だからです。そんな前提と以下の観点でF1観戦していただければよいと思います。
パドッククラブはピットレーン側の観客席に自由に出入りできます。ラウンジはチームごとに分かれていますが、観客席は自由席なので気になるチームのピットの真上で観戦することも可能です。
F1は走行するラップタイムが非常に重要ですが、現地観戦ではラップタイムの推移などの確認はできません。当然、サーキット全体の動きなんて把握できませんし、目の前をマシンが文字通りかっ飛んでいくのを観れるだけです。一応、ラウンジの中ではテレビ中継が見れますが、是非、外に出てサーキットの爆音や焼けたタイヤの匂いを体験してください。F1を知らない人でもあのエンジン音には絶対に驚くと思いますよ!例えるなら、乗用車は猫ちゃん、F1マシンはゴジラぐらい迫力が違います。(ちなみに耳栓を渡されます)
別記事に書いてますが、F1は勢力図がわかっていないと正直楽しめません。余裕があるなら事前にニュースサイトでチーム名と色ぐらいは覚えておいた方が絶対に楽しめます。
また、マニアックですが、サーキットをトラックに乗って走行するイベントがあり、その際にサーキットの上をほんの少し歩けます。この時、路肩や路面に黒い指先ぐらいの大きさのゴムの塊が落ちていたら、持って帰りましょう!これは走行したF1のタイヤが溶けて固まったもので、ココでしか手に入りません。土産話のネタとして、またはF1が好きな友人にプレゼントすると多分喜ばれますよ。

パドッククラブに参加して思った事

F1観戦が大好き!っていう方は居ない、むしろ「F1って単語は知ってたけど、ルールも何もかも知らない」という方がほとんどでした。
それでも、F1という非現実的な体験にほぼ全ての人が感動していたように思います。(これを機にF1ファンになってくれると良いけどネ)
私個人、生粋のF1ファンとしては人生で最高の1日となりました。
振舞われた料理も大変美味しく、シャンパンも嗜み、ご機嫌のテーブルでした。
残念ながらF1ドライバーと遭遇はできませんでしたが、何人かの著名人と写真を取って頂いたり、会話ができたりと本当に楽しかったです。また、F1マシンやパーツなどを目の前で見ることができたのも思い出になりました。
恐らく二度目の招待はないと思うので、思い出として記事に残そうと思った次第です。
良ければこちらの記事もどうぞ。


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