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連続140字小説-5「星、絶体絶命」

右に左にうねる黒い塊。
遅れないように、はみ出さないように、星屑も懸命に泳ぐ。

巨大な群れは容赦なくサメに喰いちぎられていく。
少しずつ小さくなりながら、それでも鮮やかに形を変えて動き続ける。

いつまで逃げたらいいんだろう。
疲れ切った星屑がそう思った時。

ぎらり。

目の前で鋭い歯が光った。

***


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