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140字小説「羽衣当番」

「姉さまが一等好きな夏の匂いを選んだ者が勝ちよ!」
天女見習いが羽衣当番の座を掛けて勝負しています。
海で拾った綺麗な硝子、涼しい香りの薄荷草、人の子が落とした麦わら帽。「どれも素敵で選べやしない。皆仲良く順番でいいじゃないか。」
大好きな姉様の微笑みを前に頷くしかない見習い達でした。

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