見出し画像

140字小説・星に願いを

「帰りたい」
どこにいても、誰といても、何をしていても。
不意に浮かぶそんな気持ちを、僕は今日も持て余す。

居場所がないわけでも、友達がいないわけでもないのに。

ここではない、どこか。
それが一体どこなのか、ちっともわからないまま。
僕は今日も夜空を見上げて「還りたい」と強く星に願うのだ。

12/100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?