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【No.14】それでもやっぱりフィリピン留学は不安?

フィリピン英語じゃ通用しない、は本当?

フィリピン留学の魅力をこれでもかと語ってきたけれど、ここはイマイチだよね、というところも語らないとフェアではないだろう。

正直に言うと、「フィリピンなんかで英語を学んでも意味がない」という人はいる。

“意味がない”と言われる理由としては、「フィリピンの英語では英語圏では全く通用しない、発音が違う」というのが一つ。もう一つは、「留学の価値は英語力アップだけではなく、その土地の文化に触れること。フィリピン留学では現地の文化に触れる機会がないし、学生のほとんどは日本人だから、異文化に触れる機会もない」というもの。

まず、発音についていうと、たしかに、年配のフィリピン人の英語はかなりなまりが強いかもしれない。でも、若い人、とくに高等教育を受け語学学校で教員として働いているフィリピン人に関しては、発音はネイティブのそれとほとんどかわらないのではないだろうか(あくまでも、バイリンガルではない私の印象だが…)。国際的な調査でも、フィリピンは、英語圏以外で世界3番目にきれいな英語を話す国と言われている。

「フィリピンの英語では通用しない」、それは確かにそうかもしれない。「フィリピンで英語を学んだのち、自信満々でオーストラリアに行ってみたら、話すスピードが全然違って、会話についていけなかった」という人はいた。

が、「語学学校内で、先生とならナチュラルに会話できていたのに、学校の外に出てみたら通じなかった」というのはフィリピンのみならず、他の国に留学した人からもよく聞く言葉だ。

「先生はこちらが外国人という前提で、ゆっくりわかりやすく話していてくれただけであって、一般のネイティブスピーカーは語学学校の先生のような配慮はしないで普通の速度で話すから、会話についていけない」というわけだ。だから、欧米の学校でもフィリピンの学校でも、語学学校で学んだだけではだめで、学校で基礎を学んだらあとは街に出て経験値を上げないと、ネイティブとすらすらと会話ができるようにはならない。

異文化交流についていえば、確かにあまりチャンスはないかもしれない。フィリピンの多くの学校はゲートに囲まれていて、外部から隔絶された環境にある。だからこそ安全なわけだが、現地の人と交流するチャンスは少ない。また、フィリピンの語学学校の中には日本人率がほぼ100%という所も多い。それが安心だからと、あえてそういう学校を選ぶ人もいるが、強烈な異文化体験をするチャンスもない。

もし異文化交流も体験したいなら、その学校の学生の国籍比率を確かめることだ。韓国、中国、台湾、タイ、ベトナム、まれにヨーロッパやアフリカからの学生が学んでいる学校も数多くある。

というわけで、まとめると、「フィリピン留学では正しい発音は身につかない」とは言えない。「フィリピン留学で身についた英語ではネイティブとの会話には通用しない」は、語学学校という閉じた世界の中だけで勉強している限りは、フィリピン以外の国に行ったとしても、同様かもしれない。「異文化体験はできない」については、本人のはたらきかけ次第ではゼロとも言えない。

これらのマイナス面(とはいえ自分次第でプラスに転じられる)と、コスト面などのプラス面を勘案して自分で判断するべし、ということになるだろうか。(つづく~次回はフィリピンの治安について!)

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