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【N.19】弾丸1週間 フィリピン留学体験編

まずは家族の説得から

フィリピン留学を取材して、「私もやってみたい!」という気持ちが日々募っていた。

オンライン英会話は続けていたけれど、めきめき伸びたような気がしたのは最初だけ(最初のレベルがひどすぎたので)。全然進歩が感じられないな~という日々が続いていた。「この停滞期を脱出するには、フィリピン留学しかない!!」という心境になっていた。

とはいえ、取材した多くの留学生によると、「微妙なニュアンスまでは無理でも、なんとか自分の言いたいことを英語で言える」ようになるにはだいたい3カ月前後はかかる様子。夫も子どももいる私には、3カ月も家を空けるなんて無理。子どもの教育費もまだまだかかるというのに、自分の留学のためにお金を使っていいのか? お金をかけるべきは、50を過ぎた私ではなく子どもでは? まあ、絶対無理だわな、と諦めていたのだ。

そんなときに知ったのが、フィリピン留学。その魅力はこれまでも述べてきたとおり。1カ月でも成果を実感したという人にもたくさん会ってきた。

しかも、1週間の超短期留学プランもあるらしい。1週間なら10万円ちょっとで行ける。忙しい社会人の中には、毎年1回、1週間の弾丸コースを受けることを恒例にしている人もいるそうだ。

よっしゃ、私もこの手でいこう! 

もちろん、たった1週間でペラペラになるなんて思っていない。だけど、フィリピン留学の代名詞、“マンツーマンの集中講義”がどれほど効果的なのか、体感してみたい。

仕事のほうは調整すれば1週間くらいは捻出できそうだ。家のことは夫と子どもに任せなければならないが、子どもはもう高校生。自分のことは自分でできる。夕食は、お弁当の宅配を利用すれば夫の負担も軽減できる(長期出張のときもこれを利用してきた)。

一番心配なのは意外にもイヌの世話。朝夕のイヌの散歩と家事を両方やるのは無理、と夫。これは、近くで一人暮らしをしている上の息子が、預かってくれるということで一件落着(家族に大感謝)。

学校選び

問題は、どこの学校に行くか。どこの学校も、日々カリキュラムを改善し、生徒たちの満足度も高い。どこの学校を選んでも、勉強面で失敗することはなさそうだ。 

となると、次に重視するのは生活面。もう学生でもないし、大部屋はイヤ。なるべくきれいな一人部屋がいい。ホスピタリティもいいに越したことはない。

考えた末決めたのは、これまでの記事で「ここがおススメ!」と紹介したセブでもバギオでもマニラでもなく、マニラから車で4~5時間のターラックという地域にあるCNE1という学校。

2009年に設立した日本人経営の学校としては最古の学校で、日本人代表者の井坂浩章氏が、マンゴー畑しかない田舎の土地を切り拓いて建てたのだという。フィリピン政府高等教育委員会 (Commission on Higher Education)に正式に認可された学校で、教育の質も申し分なさそう。日本人比率がほぼ100%というのは気になったが、先生とがんがん英語で話せばいい。

人それぞれこだわるところは違うと思うが、私の場合、よくよく考えると結局は代表の井坂氏の生き様に感動してしまったからというのが学校選びの理由。

名前を聞けばだれでもが知っている大手IT企業の立上げに関わり、軌道に乗せた後、引退。その後世界25カ国を訪ね歩く。その間、8つの語学学校に通った経験をもとに、理想の語学学校をフィリピンに作ったのが2009年。後の日本人経営の英語学校ブームの草分けとなった。英語だけでなく、英語+バリスタコースやITコースを開設するなど、新しいチャレンジを続けている。

マニラから車で5時間という不便な土地にありながら、口コミで訪れた生徒は3000人超。マンゴー畑しかなかった辺境の地に、人の流れを作り雇用を生み出した。現地の人も井坂さんに感謝しているはずだ。英語の勉強とは全然関係ないけれど、そんな井坂さんが作った学校で学んでみたいと思ったのだ。(つづく)

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