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【No.22】結局のところ、留学の成果は?

弾丸1週間留学は、結局どうだったのか。

わずか一週間で、ぺらぺらにはならなかった。最初からわかっていたのに、一瞬でもそれを期待していた自分が恥ずかしい!!

では全く効果はなかったのか? 

英語力が身についたかどうか自覚するのは難しい。そんな時に、目安になるのがテスト。

レベルチェックテストとは?

どこの語学学校でもそうだけど、初日にレベルチェックテストを受けた後、定期的に同じ形式のテストを受けて、どのくらい英語力が伸びたのかをチェックする。
私が留学したCNE1では、講師と1対1の対面で、TOEICスピーキングテストを受けた。

1問目は「音読問題」。10行くらいの英文を音読する。スラスラ読めるか、正しく発音できるかを見るテストのようだ。オンライン英会話で音読には慣れていたので、読めない単語もなく、まあまあうまくいったと思う。

2問目は「写真描写問題」。写真を見て、1分以内で何の写真なのか状況をできるだけたくさん説明する。その写真が、「え?なにこれ」という写真で、日本語でも説明に窮するものだったのだけど、後から先生に聞くと、どういう写真が出ようとまずは、「This picture shows ~~(これは○○を示した写真です)」で始め、「There are two men by the window.」のように、何人の男性がいる、女性が一人立っている、など見えているものを羅列する。知っている単語を並べ立ててでもいいから、とにかく何か言う!

3問目は、「応答問題」。講師の質問に答える。初回のテストでは「Study habit」について聞かれたらしいのだが、habitをHobbyと聞き間違えて、趣味について語ってしまった。試験後に先生からその間違いを指摘されて気づいた。ヒアリング力&理解力が問われる問題だ。

4問目は「提示された情報に基づく応答問題」。1分間、ある広告記事を見て内容を覚え、その後、広告について先生から質問されたことに答えるというもの。記憶力も問われる問題。内容はもう忘れてしまったが、漫然と資料を見るのではなく、どのあたりが聞かれそうか、予測を立てて見たほうがいいかも。

5問目は、「解決策を提案する問題」。初回のテストは、私の理解が正しければ、航空会社に顧客から「飛行機が予定の時刻に出発しなかったがどうしたらいいか」という電話がかかってきた、どのように対処するか答えよ、といった問題だったと思う。あー、うー、と言うだけで、完全に行き詰ってしまった。これは英語力がどうのというより、その職業について詳しくないと、解決策なんてわからないのでは?と不満だったが、この問題には対処法があることをあとで知った。

対処法とはつまり、電話のクレーム対応には型がある。まず、「Hello This is ××(自分の名前) from ABC company.」のように名前を名乗る。次に「Thank you for your calling」とお礼。次に「I apologize for this inconvenience.(ご不便をおかけしてすみません)」とお詫び。次は問題の内容によってケースバイケースだが、solution(解決法)を述べる。そして、決まり文句、「I promise It wouldn’t happen again。(二度とこのようなことは起こらないと約束します)」「If you need more information please don’t hesitate to make phone call.(もしさらに情報が必要なら遠慮せず電話をください)」と、これも決まり文句を述べ、最後は「Have a nice day.」などで〆る。

真ん中のsolutionは、ちゃんと内容が聞き取れないと答えられないが、そこがわからなくても、前後の決まり文句さえ言っておけば、このパートで0点は取らないですむ。

最後の問題は、何かについて自分の意見を言う、というものだった。これも内容はすっかり記憶の彼方だが、初回の試験ではしどろもどろしてうまく答えられなかった。2回目の試験では、例のFirst~~.Then~~.Finally~.の型を使ってみた。意見はスカでも、この型のおかげで評価は上がったのではないかと思う。

スコアのBefore Afterは?

テストの結果は、語彙、文法、流暢さ、発音、非言語コミュニケーション(アイコンタクトや身振り手振りなど)の各分野について20段階評価がつけられる。20点×5分野で100点満点となる。

CNE1では、初日と毎週木曜日にこの試験がある。私の場合は、1週間のみの留学だったので、初日のテストと、次のテストの間が数日しかなかったのだが、驚いたことに確実な進歩があった。

初日のテスト結果は、58点/100点、10段階評価のLevel6=Intermediate(中級)。これは、ゆっくりだが言いたいことは言えるレベル。

2度目のテストでは、スコアが67点にアップ。10段階評価ではLevel 7=High Intermediate(中の上)に。5分野ごとのスコアを見ると著しく伸びたのは、リスニング。これは14点から19点(ほぼ満点!)に伸びた。

上達には波がある

しかし、上達したという実感はなかった。相変わらず、街で外国人から道を聞かれてもしどろもどろでしか答えられない。これで中の上ってことはないでしょう…。単に、試験の形式に慣れただけという気配が濃厚。まあ、数日の成果なんてこんなもんでしょう…。

ところで、High Intermediateの上は上級になる。中級から上級へは壁があって、なかなか上がれないという。英語の上達には、何度か壁があって、壁にぶち当たるとしばらく伸び悩むことがあるらしい。中級から上級に上がるときが、まさにその壁の一つ。とくに、「流暢さ」のパートが伸びづらいらしい。

まあそうだろうな、頭のなかで、英文を組み立てながら訥々としゃべっている私、流暢さには程遠い。今の私が上級と言われるようになるには、そうとう時間がかかりそう。でも、勉強すれば確実に上がる。1日8時間のマンツーマン授業ならそれが加速できるかも、というのは実感できた。

結局のところ、成果はあったのか?
 
上達した実感はなかったとは言ったけれど、よくよく考えてみると、わずかな成長はあった。

たとえば、最終日の頃には、無意識のうちに英語で考えごとをしようとしている自分に気づくことがあった。もちろん持てる語彙力が乏しいので、「ご飯を食べに食堂に行こう」とか「宿題をしなければ」といった簡単なことだけだが、頭の中に英語のフレーズを思い浮かべるようになった。まさに英語漬け環境のなせるわざだろう。

これを1週間ではなくずっと続けていたら、いつのまにか英語脳に切り替わるのかもしれない。

また、この1週間で学んだ単語やフレーズは、独学で勉強していたときよりも、ずっと記憶に残っている。やはり直にコミュニケーションすることによる効果は大きいと思う。

さらに、1週間勉強したらそれで終わりではなく、1週間留学したからこそ、もっとがんばろうという気持ちになった。帰国後も勉強を続けて、英語を忘れないようにしよう、そして来年もまた1週間来よう。それまでに少しでもレベルアップをしておこう! そういう気持ちが湧いてきた。これも、成果といえば成果かもしれない。(つづく)

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