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マティス展🖼️ 色、形、線を希望に変える魔法使い

展覧会見どころ


現在、東京都美術館で開催中、マティス展。

1、約20年ぶりの開催!
20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展
2、世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、
ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介
3、“フォーヴィスム”の夜明け、
マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開

だそうです。

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展覧会章分け

1章
フォーヴィスムに向かって
1895–1909

2章
ラディカルな探求の時代
1914–1918

3章
並行する探求─彫刻と絵画
1913–1930

4章
人物画と室内画
1918–1929

5章
広がりと実験
1930–1937

6章
ニースからヴァンスへ
1938–1948

7章
切り紙絵と最晩年の作品
1931-1954

8章
ヴァンス・ロザリオ礼拝堂
1948–1951


マティスについて

麦わら帽子をかぶった自画像1945年


マティスといえば、20世紀フォーヴィズムの生みの親、84歳まで長く絵画に対して冒険を試みたモダンアートの巨匠。
誰もが知っているのでは?見ていると誰もが楽しく明るい気分になるのが特徴ではないでしょうか?
気軽に明るい絵に見えるから簡単に描いていたのかと思いきや、非常に研究熱心だったことがわかります。
とにかく作品数が多い。
スタイルの変遷が多い。
マティスは初め、法律家を目指し、法律事務所に勤めています。
興味を持てず、20才の頃、虫垂炎療養中に母から絵を勧められて、絵の世界へ。
専門的に学校に通っていないんです。
あの!象徴主義野ギュゥターヴ・モローに学んで、ルーブルで模写をしながら学んだそうです。セザンヌの影響が見える静物画は素晴らしい。
セザンヌは当時の画家たちの憧れ、手本だったんですね。

緑色の食器戸棚と静物

線の妙 人物

なんでもないように描かれた線の生み出す美しい形態が印象的なマティス。
今回、人物のデッサンも多く、マティスの線をじっくり観ることができました。


《夢》のための習作1935年



《夢》


眠る女性 1942年

モデルは当時のマティスのスポンサーギャラリーのアシスタントの女性。
モデルも作品制作、日常生活のアシスタントだったようです。

色彩の妙 

マティスといえば、明るい色彩、フォーヴィズムをリードしたと言われています。

赤いキュロットのオダリスク1921年

お気に入りのモデルだったアンリエット・ダリカレール
マティスは自分でオリエンタルな衝立やモデル衣装を揃えてアトリエで描いていたそう。


ラ・フランス 1939年ひろしま美術館蔵

ひろしま美術館のだそうですが、ラ・フランス、うまい、かわいかったのでアップ。


黄色と青の室内 1948年

ヴァンズ室内画シリーズの第一作目。
まるでイラストのような、デザイン画のような1枚。
室内の椅子などがマティスの持ち物、他でも描かれていて、このアンティーク調というか猫脚みたいなのを見るとマティスだ!とわかる人が多いのでは?
イエローとブルーの配置とバランスが絶妙な1枚。

赤の大きな室内 1948年

ヴァンズ室内画シリーズのとり
マティスの最高傑作と言える作品。
光と色彩。特徴とも言える赤が印象的。

晩年も創作意欲は衰えず ヴァンス・ロザリオ礼拝堂

晩年、絵を描くことが難しくなったマティスは切り絵に挑戦。
あくなき探究心は死ぬまで消えることなかったのでしょう。
色彩のチョイスが素晴らしい。
そして、楽しそう

8章
ヴァンス・ロザリオ礼拝堂
1948–1951

マティス本人が最高傑作と呼んだロザリオ礼拝堂。
もっと前に知っていたら、カトリック教徒の母を連れて行ってあげたかった。どんなに落ち込んでいても希望をもたらしそうな光と色彩に溢れた礼拝堂。
1日のどの時間も光の具合を楽しめそうです。
体が動かなくても長い棒に筆を結んで描いている写真がありました。
礼拝堂の建物自体のデザインもマティスの意向が大きく反映されていたそう。
並々ならぬ気合いが感じられます。
司祭服のデザインもしていたそう。マティスだとすぐわかるデザインで、こんな司祭服を着た神父様の礼拝に出たいと思ってしまいました。

ニースから北西約20キロの町、ヴァンス。行ってみたいものです。


結論、追求する探究心、行動、継続、長生き大事と思ったのでした。

「マティス展」東京都美術館
https://matisse2023.exhibit.jp/
2023年4月27日(木)~ 8月20日(日)

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