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1年間

2019年11月18日。

うつ病の診断書を貰った日。私にとっては、節目のような日。

いつの間にか1年が経っていた。1年前と何か変わったのか、振り返ってみようと思う。

1年前のこの日から、私は休むために必死に動き回った。教授に伝え、一ヶ月の休みを手に入れようともがいたのだ。

思い返すと、この頃から大学院を辞めたい辞めたいとずっと言っていた。

休みの12月になったものの、何もかもを投げ捨てたくて、どうすればこの現実から逃げられるか一生懸命に考えていた。場所は学校から離れたところにいたのに、親が来るかもしれないと怯えていた。

そして、1月になり学校に戻ると論文と就活が再開した。ただうまくいかないことも多く、ただひたすらに困り果てていた。

2月、3月はあっという間にすぎ、卒業していた。今後どうなるかもわからないまま、とりあえず家を離れ、居候生活が始まった。この期間の記憶はあまりないから、元気に過ごしていたのだろうと思う。

そして、フリーター生活が始まった。とにかく働かないと、と躍起になっていた。働き始めたら始めたで、慣れるのに少し苦労しつつも元気に働いていた。いや、元気すぎるくらい、働いていた。

そして、7月。居候生活を終わらせないと、と決意した。8月末に引っ越した。今まで、誰かといる生活をしていたのに、いきなり一人になったのはとても寂しく、虚無感に襲われた。

思った以上に睡眠時間が取れないことがストレスとなり、うつ症状が悪化した。もう、どうにもできなくなり、もう一度引っ越そうと決意する。

そして今、休むことの大切さを感じ、どうやったら休めるか、考えるようになった。

お金のことだったり、仕事のことだったり、正直生活は回っていない。それでも、なんとか働くことはできている。

うつ症状で言えば、一向に改善した気はしない。

良い悪いをひたすら繰り返しては、ぼーっとしている日々だ。

良い悪いに一喜一憂していた日々もあったが、最近は何も感じないようにしている。きっと、一喜一憂することの方が疲れると、いつの間にか学んだのだ。

ただ、得たものはとても多い。人、についてはたくさんの人に出会い、笑顔をもらっている。本当に恵まれていて、驚くほどだし、その人たちがいるから今も生きている。そんな感覚。

まさに、人に生かされている。

そしてたまに、友人の相談に乗ったりもしている。その中で、出てくる言葉達はいつも自分を驚かせる。というのも、今まで考えていなかったような、思ってもいなかったような言葉が、相談を通して私の口から出てくるから。

きっと1年という間に、人を通して何かを得たのだと、確信できる。

具体的に何とは、言えないけれど、確実に筋の通った何かを、自分の中に取り入れることができた。

1年前は、ブンブンと様々な出来事に振り回された挙句、自分で決めなければいけないと突き放されるという理不尽な状況下に身を置いていたためか、自分の中での芯、というようなものを私は失っていた。

ただ、そんな理不尽な状況から解放され、穏やかで緩やかな日常を手に入れた今、私には、芯ができたのかもしれない。

変なプライドやこだわりをそぎ落とし、今は、フラットなままゆるゆると物事に対応している。

あれほど激しい出来事に対応する体力もなくなったことは間違いなく、そんなエネルギーを使う出来事からは、自ら離れているのだけれど。

これはこれでとても心地よい。

今の私にあるものは、程よい芯と、心地よい空間なのかもしれない。

1年前、得ていなかったものは、今私の手にある。そう思う。

きっとこれからも、生きていかねばならないし、どうしようもない壁にぶつかっていくのだと思う。それでも、私は、生きることを選択し、どうにか生きていたいと思う。

それが、周りに生かされている、私の使命でもあると思うから。

これからの私が後悔しないように今を過ごそう。きっと、笑っている自分がいるだろうから。そう信じて。

自信なんてものも、持ち合わせていないけど、それでも。

笑っている未来の自分を信じてあげることが、今の私のできる唯一の事な気がするから。

さあ、今から、バイトに行ってこよう。今日も、笑顔をもらい、笑顔を返し、未来の自分に笑顔を送ろう。


今回もお読みいただき、ありがとうございました。

あきは

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