中間型松果体実質腫瘍について

 病気発覚当時この病気について調べたら、情報はほとんど澤村先生のホームページにしかなかった。だから先生のホームページに行けば私が説明されたことはほとんど書いてあるし、私の知らなかったことも書いてある。病気をしてから何十回と同じ文章を繰り返し読んできて、先生から説明してもらって、素人ながらにこの病気のことをまとめてみた。

・脳の松果体という場所にできる腫瘍
・松果体は脳の真ん中、深いところにある。小さい組織ではっきりとした機能はよくわかっていない。
・太い血管に囲まれている。手術の時にこの血管を1本でも、少しでも傷つけたら死んでしまう。だからこの腫瘍の手術はとても難しい。
・開頭手術は難しいし、術前にグレードが判断しにくい。
・グレードはほかの記事にも書いたけど簡単にまとめると
 Ⅰ 手術して腫瘍とれば治る
 Ⅱ 手術で腫瘍取ってから局所放射線。生存率50パーセントくらい
 Ⅲ 手術で腫瘍取ってから全脳全脊椎放射線。生存率30パーセントくらい
 Ⅳ 手術はしない。生存難しい
・髄液の通り道がふさがって、水頭症を発症しやすい

病院①でもらった資料に書いてあった情報はこんな感じだった。(本文そのまま)

・非常にまれな病気のため、判断や治療に関してはいまだ議論があり、ここの症例ごとに判断される。
・開頭手術は後頭部から脳をかき分けて、深部の腫瘍摘出となる。松果体の周囲には重要な脳の構造物があり、また腫瘍に達するまでにさまざまな重要血管が存在する。
・手術は非常に難易度が高く、生命に関わったり、今後の生活に大きく支障をきたす後遺症を合併するリスクの高い手術。

私の場合は、水頭症になっていて頭痛と嘔吐を繰り返していた。澤村先生がMRIの画像を見たときに、この大きさと周りの脳の状態から考えると、ここ2,3年でできたものではなく、5年とか下手したら10年とかそのくらい前からあったものかもしれないね、と言っていた。そんなに前から…とも思ったけど、少なくとも嘔吐するようになってからはどう考えても普通じゃなかったからきっと就職した時にはもうあったと思う。
病院①に入院しているときにした1回目の手術は、内視鏡を使った第三脳室開窓術という手術だった。私の頭痛の原因だった水頭症は、頭の中の髄液という体液の流れが悪くなってしまうことで頭の中に髄液がたまり、脳内の圧が上がって起こるものだった。1回目の内視鏡の手術は、最初にその流れを通常に戻して頭痛をなくして、病変の一部を切り取りその腫瘍の生体検査を行うことを目的としていた。結果としてどちらも成功したけど、私の場合は腫瘍に加えて頭の中に膜が2つできており、その膜も髄液の流れをせきとめていたといわれた。その膜と、腫瘍の関係はわからなかったけど、とりあえず1回目の手術をして1週間後には頭の痛みはほとんどなくなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?