ショート milky way
急に隣にいるような
感覚がしたけれど
身についたままの
あなたの口癖が
出ただけだと気づいて
やるせなくなった
言い方まで似てたと
気づいたから余計に
思い出が部屋いっぱいに
立ち込めた
いなくなってから
行かなくなった場所や
食べなくなったもの
意識して避けていたのかも
しれないし
あなたが好きだったから
自然と好きでいたのかも
しれない
季節が過ぎて
衣替えを繰り返すうちに
着なくなる洋服のように
少しずつ忘れてしまう
と思っていたけれど
うつってしまった口癖は
なかなか忘れることは
ないのだろうなあ
とても独特なあなたしか
使わない言い方だから
特にね
忘れたいのか
忘れたくないのか
誰もいない部屋で
ふっと笑いがこみ上げて
ついでに少しだけ
涙もこみ上げて
それがおかしくて
また少しだけ笑った
今年はなんて願おうかしら
ミルクブラウンの
タオルケットにくるまった
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