アイススケート

タダでスケート行けるよ。来ない?と言われ、行ってみたら、本当にタダでスケートが滑れた。子どもの頃、地域の行事で年に1回スケートに行っていた。その時以来。20年ぶりくらい。スケートリンクはとっても寒かったけれど、滑り始めれば汗をかくほど暑くなった。上着を脱いだ。脱いだ上着は荷物をまとめて置いているところまで歩くのが大変だったから遠投した。スケート靴は歩きにくい。あまりに私が歩きにくそうにしているので、見知らぬ子どもが、こうするんだよってお手本を見せてくれた。
なんでタダでできたのか。スケート場の協賛企業に勤めている友達が、靴貸しも込みの入場券をどっさり持っていたから。券はまだまだ使い終わらず、第二回もまたいつか開催される。
知らない人が15人くらい来てて、私は人見知りを発揮したけど、スケートなら1人で滑っていても大丈夫。延々1人の世界に潜って滑って、とても上達したね、と言われた。スケート場の協賛企業に勤めてる友達はイタリア人で、その友達が来たからイタリア人やアメリカ人もいた。そういう多国籍な場って、1人で何か没頭している時に、過剰に構われない。みんなそれぞれ好きなことをしている。私が1人で延々滑ってても、居心地がいいし、他の人も何も思わない。外国人と接すると気持ちがいいのはそういうところ。安心して好きなことができる。本当は、誰かといながら、自分の世界に没頭できるといいのに。いつも、どんな時でも。
人といると、落ち着かない。喋る以外に他にやることがある集まりは落ち着く。じっと黙っていても、気まずくならないならいい。目が泳いで(あぁこの人は困っているな)と思われると居心地悪くさせてしまうかもしれないし、居心地悪くさせてしまうかもしれないと思う私も居心地がよくない。

一般滑走の隣で、ジャンプしてくるくる回る、選手の動きをしている団体も滑っていた。水の中を泳ぐ魚のような彼らの滑りをミラーリングした。恐れず重心を足先に持っていくとよくなるような気がした。上手い人には力みが全然ない。
私はバランスを取るために、手を広げてパタパタ振らないと滑れない。手を広げてしまうということは、肩に力が入っているということ。どうやったら力を抜けるかは最後までわからなかった。

足がパンパンになって、マメができて潰れていた。明日は筋肉痛間違いなし。

bling bang bang bornという曲につかまってしまった。いつもゆゆうたから流行りを摂取する。マッシュルというアニメのOPの曲で、YouTubeでOPのノンクレジットを何回も繰り返し見る。一回つかまると飽きるまで繰り返す性質がある。
この曲はスケート場で流れていた。私が一昨日知ったものはもう世間に知れ渡っていたということだ。アーケードの商店街のBGMでも流れていた。それまで全然知らなかったのに、急に聞こえてきた。今までもすぐそばにあったはずなのに、出入り口がないと入ってこないのが不思議だ。

スケートの後は友達の家にスーパーで買った食べ物を持ち込んで、食べた。終電がある人はその時間まで、もう眠い人は帰っていき、だんだん人数がまばらになっていく。人の家でまったり過ごすなんて、学生みたい。学生じゃなくても、家に人呼んでまったりしてもいいのだし、あれは学生限定のものじゃない。


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