コォォ
目標とか方針とか特になく、受動的に誘われるままついて行ってばかりいる。人についていっていると、私なら行かないところへ踏み込んでいる。誘われたらどこへでもお供します。ありがたいことに友達がよく誘いをくれるので忙しない。スマホのスケジュールに予定を記載したりしなかったりだから、トリプルブッキングになった。1番初めにした約束をとった。
シェアメイトが昔働いていたバーのパキスタン人のオーナーが、地元テレビ局制作のドラマに出演しているとのことで、私はそのオーナーのことは全く知らないがその上演会に行く。知らないバーの知らないオーナーの内容もよく知らないドラマを見に行くという、謎のイベント。
上演会場の公民館で、データの入ったUSBを忘れたと言って登壇者の人が焦っている。スマホの中にデータがあるから、スマホの画面をプロジェクタと繋げられたらなんとかなりそうとかで機材の調整をしている。始まってみれば、とある国際フォーラムに参加した時の報告が始まり(あれ、ドラマの上映は?)とキョトンとする。思ってたんと違う。
実はドラマの上映会は先週に終わっていたのだった。まぁよくあることで、予定の確認不足であった。登壇者のトラブルかと思いきや、こちら側も間違っていてわちゃわちゃ。その場は途中退室して、観るはずだったドラマに出演してたパキスタン人のバーに行く。
そこにはしっかりした食事がないので、行きすがら晩御飯やさんを探すが、どこもいっぱい、もしくはすでに閉店。コロナが流行ってからこちら、飲み屋以外の飲食店の閉店時間が軒並み20時なのだった。ぐるぐる回ってお腹が空いて、こんなことならもう一つの予定のところに行った方が朗らかであったと思い、でも何をしているのか訳がわからない状況も楽しいとも思った。ブッキングの2つを蹴ってのイマココ、というのがおかしい。肩の力が抜ける。
バーなんて、照明が暗いし何をしたらいいのかわからない怖いところ、ぼったくられそうなイメージもある。誘われるままついて行くから行くのであって1人では行かない。バーで知り合った人と友達になった話を、職場の隣の席の同僚にすると「バーなんて行くの?」とそっちに驚かれる。でも繰り返すうちに、私にとって違和感のない場所になっていくのだろう。なんでもそうだ。
初めて行くバーでシラフでいると寄る辺なく、人が話すのを眺めているばかり。エアコンが効きすぎていて寒い。空腹だし。でも寄る辺ない感じも楽しくて、訳がわからなかった。ただ居ること、気持ちの置き所をはっきりさせず、宙に浮かせたままにすること。それができたらどこにでも居ることができる。それがどこでもできるようになることが、目標といえば目標だ。
知らない話にずっと合わせていた。ジャニーズのドラマの話。ジャニーズが好きな人って美しいものを善とする、揺るぎない信念を持っている(N=3)。
人を見るとき偏りを見る。偏りにダイブできるのは勇気のいることだからすごいな、なんて、外側から眺めたりして、私だって偏りまくってるくせに。偏ってない人はいない。
よくわからないものに対しての相槌は、私も見てみます、とか、知らないことが多くて私は勉強不足ですね、とかが思いついていて口から出そうだったが、心にもないことを軽々しく言わないようにしたくて、おお〜、とかへぇ〜とか言っていた。
知らないことの渦の中にいると、ではこれからドラマを追いかけてみようなんて気持ちになって、手当たり次第飲み込んでた時期があった。知らないことが怖かったため。本当に興味のあることだったらいいけれど、それって居ることに溺れている。ドラマについて面白そうだと思ったし、テレビがあったら観るのだろうけど。いや、今はテレビがなくてもスマホで観れるのか。でもなんか興味ない。興味のあるなしがはっきりして、今はつかまるブイがある感じ。だから楽だ。
外側に広がり続けるなら中心は消滅してしまう。宇宙は外に広がり続けているけれど、私たちが消滅しないのはなぜでしょう。
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