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変態がもたらすブランド価値

分子ガストロノミーという調理法をご存知だろうか?

分子ガストロノミー(ぶんしガストロノミー、英: molecular gastronomy)とは、調理を物理的、化学的に解析した科学的学問分野である[3]。分子美食学と訳されることもある。
wikipediaより

例えば、食材によって加熱温度をかなり細かく設定し、生の食感で火が通っている状態を作り出したりする。
経験と感覚がものをいう調理現場において、より科学的に分析した新たな調理スタイルである。

昨日は、島根県で唯一、分子ガストロノミーを研究しているオーナーシェフのコースを体感してきた。


なんだこれは?の連続

そのお店のコンセプトは、

新鮮な驚きと感動を与える食のエンターテイメント空間

レストランではないのである。
食をエンターテインメントと捉えているのだ。

実際のところ、驚きの連続だった。

生卵なのに固まっている黄身。
炭焼きにしたネギ。
ギリギリ火が入った大山鶏。
食材たちは別の命が吹き込まれたかのような新たな輝きを放っていた。

その輝きに魅了され、お腹が膨れたのはもちろんなのだが、まさに"食を愉しむ"ことができたのだ。
妻のお誕生日のお祝いで伺ったのだが、かなりご満悦のご様子。
最高の晩餐を演出してくれたお店の方々には感謝しかない。


変態を自称するオーナーシェフ

”食を愉しむ”といえば、食後も素敵な時間だった。
地域グルメブロガーとして、取材を兼ねていたので、オーナーシェフとじっくりお話しをさせていただいた。

シェフのこだわりについて質問をしていると、シェフの口から出た言葉が、

「変態ですから…」

と、自嘲気味に、ではなく、堂々とお話されていたのだ。

それはそうだ。
人口も少ない「地方」の代名詞ともいえる島根県で、マニアックな調理法を取り入れたお店は尖りすぎている。
変態でなければできない芸当だ。

変態という言葉、本来はネガティブな言葉かもしれない。
しかし、マニアを超越した変態はある意味、ポジティブなワードだと感じる。

「あの人変態だよねー」
の言葉には、単純に蔑む場合もあるが、今やその道でこだわりぬいた人という時に使われることが多いのではないだろうか。

変態シェフを言い換えれば、圧倒的な個性を持ったシェフだとも言えそうだ。


変態見たさに集まる人々

昨日はサカナクションを「開拓者」というブランド価値を手に入れたという記事を書いた。
まさに通じる部分がある。
山口一郎氏は音楽エンタメ界隈で、ある意味、変態。
そして、オーナーシェフも調理エンタメ界隈での変態。

変態はある意味異常すぎる個性を内在している。
その個性に引き寄せられた変態見たさな熱烈なファンたちが、その変態っぷりを支えていくのではなかろうか。

さぁ、私はどんな変態と呼ばれようか。
すでにそう呼ばれていると嬉しいのだがw


追記:変態やマニアの違い、お店の雰囲気などのお話はYouTubeにて。
マニアと呼ばれるよりも変態と呼ばれたい 「変態」がもたらすブランド価値


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