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失敗した…と悩んでいる人に どう接したらいいか?

「また失敗しちゃいました…」

仕事の片付けしながら、どんよりした空気をまとった後輩。
彼がぼそっとつぶやいた一言だ。

詳しく聞いてみた。
もともと、不機嫌なお客様の夕食を担当することになった。
さらに自分と、他のスタッフの不手際でお客様を怒らせてしまい、担当を変更させられたとのこと。

そんな彼に対して、
「そうかー。失敗したって思ってるんだ。ってことは、あとは上がってくだけだね!」
「失敗と捉えるか、それを機会と捉えるか、でその出来事の意味って変わってくるよね」

というような話をしていると、

「僕も最近、アドラー心理学を学んでいて、
 頭ではわかっているんですけど…

なんて答えが返ってきた。


「頭ではわかっているけど、、、か。」

休憩室で一人、この会話を反芻していた。

僕は、気落ちしている人をみると、気になってしまう。
調子良さそうな人よりも、どよーんとしている人のオーラが目立って見えるようなイメージ。
声をかけずにはいられない。
そんな性分なのだ。

声をかけて、話を聞き、自分なりの考え方をシェアする。
すると、大抵反応は2パターンに分かれる。

「そんな考え方があったんですね!なるほど!」

というパターンと、

「頭ではわかっているんですけど…」

というパターン。

後者のパターンになった時は決まって、その言葉が頭の中で反芻する内省タイムが訪れる。
うまく関われなかった自分に悔しさがこみ上げてくる。

「どのように接すれば良かったのだろう?」

賢明なもう一人の自分に問いかける。
僕は彼の魂を癒したかったからだ。


失敗したと感じている彼にどのように声をかけるか?

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すぐに答えは出なかった。
しかし、一旦そのことを忘れて、帰宅をしていると、
ふと二つの答えが降りてきた。

素直な気持ちを吐き出す
理想の状態を想像する

そうだ。
まだまだ彼の気持ちを受け止めきれていなかったんだ。

失敗したことは事実。
どんなことをしたって、変えようがない。
変えられるのは自分の捉え方、心の持ちようだ。

その失敗を経験して、
何を感じたか?
何を感じているのか?

そんなことをもっと受け止められたらよかった。

そして、
何を学びたいのか?
今、どういう気持ちになったら嬉しいのか?

この経験から、未来に向けてどんな糧にできるのか、一緒に考えられればよかった。

話をしていく中で、彼は気づくだろう。
自分が失敗したことの原因を、人のせいにしていることに。
今、自分の失敗を周りの人に聞いてもらうことで、自己嫌悪に陥っていることに。
その時、「頭ではわかっている」から「腹落ち」した状態に変化するんではないだろうか。


全ては最高に流れている

彼とは入社時から深く付き合ってきた。
仕事へのモチベーションが上がらない、と嘆く彼を外へ連れ出し、プライベートで相談に乗ったりもした。

「僕はネガティブ思考なんです。前を向いて歩んでいきたい。」
そうもがいている彼は昔の自分にそっくりなんだ。
だから彼の背中を少しでも後押ししてあげたいんだ。

僕も今、彼から学んでいる。
彼をうまくフォローできなかった自分を失敗と捉えていた。
悔しかった。

しかし、これも一つの体験。
失敗をしたと感じている人への接し方を深く考えるきっかけなんだ。
次に活かすことができればいいんだ。

彼が経験した出来事と、
彼が私に話してくれたこと。
これは、全て学びのために起こったことだったんだ。

そう、全ては最高に流れているんだ。


最後までお読みいただきありがとうございました😊


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