見出し画像

言葉について。「重複」「煮詰まる」「蛙化現象」(全文無料)

 今日も今日とて柔術は楽しい。今日は書き散らし回。間違った言葉の使い方について。柔術についての記事ではないです

 誰しもが言葉を間違えて使うことはあります。でもそう言った時の振る舞いでその人の「品」が出ます。

1.誤用はよくある、誤用が慣用化することもある

1-1重複

「重複」は本来は「ちょうふく」が正しい読み方でしたが「じゅうふく」と読む人が多いため「じゅうふく」も辞書に載るようになりました

似たようなものでは

「依存(いそん)」→(いぞん)
「情緒(じょうしょ)」→(じょうちょ)
「出納(すいとう)」→(しゅつのう)
「凡例(はんれい)汎用(はんよう)」
→(ぼんれい、ぼんよう)
「一段落(いちだんらく)」→(ひとだんらく)
「早急(さっきゅう)」→(そうきゅう)
「貼付(ちょうふ)」→(てんぷ)
「捏造(でつぞう)」→(ねつぞう)
「他人事(ひとごと)」→(たにんごと)
「代替(だいたい)」→「代替え(だいがえ)」
「所謂(いわゆる)」→「所詮(しょせん)」
「茶道(ちゃどう、さどう)」

情緒とか捏造とか知らなかったです、、、

 元々が誤用だったものが定着したものを「慣用読み」と言います。

1-2 適当、煮詰まる

 「適当」は「適切」という意味ではなく「手抜き」「いいかげん」のニュアンスで使われることがほとんどです。

 また、「煮詰まる」は「ちょうど良い具合になる、解決に近づく」という意味合いなのに「手詰まりになる」「行き詰まる」という意味の方が定着してる気がします。

「会議が煮詰まってきた」

1-3 蛙化現象

 最近の言葉で言うと「蛙化現象」もそうでしょう。

 もともとは「好きだった人に好意を持たれると嫌悪感を感じてしまう」と言う意味が「好きな人のある言動で突然気持ちが冷めて幻滅すること」という意味で使われるようになっています。

 SNS等のネットミーム、若者言葉などは本当に変化が早く次から次に新しいものが生まれています。

2.言葉を扱う上で大事なこと

2-1 間違った人をバカにしない

 誰しも言葉を間違えることはあります。若い人はもちろん、いい歳して間違えることもあります。

 他人が間違った使い方をした時にそれをバカにするような態度はとても下劣です。

2-2 間違えたら素直に認めて直す

 他人が間違えた時は失礼なく伝える。自分が間違えてそれを指摘してもらったら素直に認めて感謝したいです

2-3 開き直らない

 これが一番この記事で書きたかったこと。間違った使い方(現代での主流とされる使い方から外れたもの)をしているのに

「伝わればいい」
「言葉は時代によって変化するから間違いとかない」

と言った態度で開き直るのは下品です。謙虚さがなく、学ぶことを放棄しています。

 私は言葉が好きなので、こういった言葉を大事にしないスタンスがとても嫌いです。

3 まとめ マナーと品

 有名なエピソードに「フィンガーボウルの使い方を知らない客人がそれを飲んだので自分も飲むことで恥をかかせないようにした」というものがあります。個人的にこのエピソードは品があって好きです

 言葉もマナーも、「知らない人をバカにしてはならない。知っている方がより心地良いコミュニケーションが取れる。知らないことは恥ではないが知ろうとしないことは恥である」といったスタンスが良いと思います。

 SNSでもリアルでも「マナーは無駄、マナー講師は不要」といった風潮が一部あります。言葉も「伝わればいいんだよ、時代によって言葉は変化するんだから間違いとかないんだよ」という考えの人もいます。

 それが間違ってるとはいいません。ただそれがカッコイイか、美しいか、品があるか、と言われたら否だと思います。しっかりとした言葉を使うことは美しくてかっこよくて品があることだと私は考えます。「伝わればいい」は下品であり、それで本人が損をすることがあります。

 言葉は人と人をつなぐコミュニケーションツールであり、モノや感情を形容、表現できるものです。大事にした方が人生が豊かになると思います。

 謙虚に正しい言葉を学ぶ姿勢を忘れずにいたいです。

2024/5/3 アンディ

 もし、良いと思ったら投げ銭お願いします。柔術の教則購入や遠征費用に使わせていただきます。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?