練習ノートについて(格闘技ノート・柔術ノート)(全文無料)

 今日も今日とて柔術が楽しい。新しい道着を買いまして。9着目。新しい道着はやっぱりテンションが上がります。これ以上必要はないんですけどね。。。でもこれで練習がたのしくなるならいいでしょう!たぶん!

 今日は、ノートについて。昔からずっと書いてるのでまとめてみました。ノートつけた方がいいのかなーと悩んでる人はご参考に。


アンディのノートの歴史

 格闘技ノートについては、けっこうベテラン。柔術とMMAを始めた2015年から8年ほどやってます。さらに言うならばその前の大学時代の日本拳法部の時も4年ほど練習ノートを付けていました。自分で言うとなんなんですがけっこうマメなんです。年賀状とか誕生日カードとか毎年書いてまして。トレーニング記録も2015年から、日記も2007年の中一(13歳)から映画ノートも2010年から書いてます。たぶんアナログに記録するのが好きなんです。

記録と継続。
2007年の中1の日記。学生の頃の日記を読むと黒歴史で死にそうになります


大学の時はよく映画を見てた。2014年は300本見た


1.何を書いているか

  • スパーリングの本数 

  • 日付、場所、担当の先生(出稽古やセミナーに行ったときは特に大事)

  • クラス、セミナーのテクニックの内容、スパーで気づいたことなど

 目次をつけてそのあと各項目の手順やポイントをまとめています。最近はポイントの部分を重視してます。「ただの手順の説明」と「重要なポイント」を分けて書くのが大事だと思っています。

 青帯になってから多少テクニックと用語を知ったので最近は手順の部分を昔より簡潔に書けるようになりました。
(例: 
「右手で相手の左手を持ってひいて、左手で相手の左手の二頭筋を持って引きつつ右手をマットについておしりを右へずらして相手を前に引っ張る」

と書いていたものを今は

「アームドラッグで前に崩す」

で済ませることができます)

字の汚さはスルーしてください。。。

書き方のコツ(続け方のコツ)

 続かないって人はぜひご参考に。

・完璧にやろうとしない
 丁寧な字でキッチリと書きたい気持ちは分かります。ノートをきれいにまとめるのは気持ちいいので。でも毎回それをやると続きません。完璧主義だと自炊や家事、趣味も仕事も人間関係も何もかもが続きません。完璧主義は少しでもうまくいかないとストレスになってしまうのです。疲れた時は日付とスパーの本数だけでもいいです。そこにその日のワンポイントアドバイスを付けたらもう最高です。余裕があれば自分なりに細かい手順やポイントをまとめてみましょう。

・ケチらない
 ガンガンスペースを使いましょう。中学校教員の友人が言ってました「ノートをケチるやつは勉強できない」。環境を意識するのは立派ですが他の部分で資源を大事にしましょう。ノートは1冊80円で買えます。40枚80ページのノートなら1ページ1円です。1円で柔術のテクニック定着の効率が上がるなんてコスパ良すぎです。ケチらずいきましょう

・見出し(場所、先生)と日付は大きめに
 見返すとき便利です。特にセミナーやプライベートレッスンとかは見返す機会も多いので。パラパラしてすぐ見つけられるように

・ワンポイントアドバイス
 先生がクラス中に「ここ大事」って教えてくれるのでもいいし、自分がやってて「これだ!」って感じるものがあればそれを。自分で見つけたポイントはとても有用で自分を助けてくれます。

・イラスト
 自分は絵が下手ですがそこが問題ではなく、技のイメージを作るうえでとても有効な手段です。これを自分の手で書くことを通して技のイメージ力、理解度が上がる気がします。ただ、イメージ図を書くのはいいですが、技の流れを体育の教科書のように丁寧にイラストで何枚も描いて表現するのは非効率な気がします。それやるなら写真や動画でいいので。あくまで技のイメージをつかむためのイラストです。絵が得意でそれをやると技が覚えやすいならいいと思いますけども。時間がもったいないですよね。丁寧な絵を描くと時間かかるので。その時間を練習、睡眠、教則動画に当てた方がいいかもです。

・道場でメモして、家帰ってから手順とポイントを書く
 道場で全部書くのは大変です。でも帰ってから全部思い出すのも難しい。だったら道場では目次をサラッと。家に帰ってから手順やポイントを書くとやりやすいです。もしくは道場内でサッと書けるくらいの量(ワンポイントだけ)しか書かないってのもいいです。とにかく続けるのが大事

・ノート選び
 ぶっちゃけなんでもいいです。安けりゃそれでいい。小さいメモ帳だと携帯しやすいし、普通の大きいノートとがっつり書ける。自分は文量が多いので大きいA4で箱買いしたやつを使ってます。
 道場での数行のメモで完結する人ならメモ帳、しっかり書きたい人は大きめのノートって感じです。

2.インプット(記録)としてのノート

 ぶっちゃけテクニックの記録としてのノートの価値はそんなに高くないと思っています。写真で見たら一瞬で分かる状況や動画なら5秒で済む動きも文字にすると文字数が多くなります。しかも不正確です。その状況や動きを把握するには動画が一番です。
 身軽で手軽に使えるっていうのはメリットかもしれませんがカメラやビデオが重かった昔ならいざ知らず、今はスマホがあります。
 辞書的な感じでまとめるのも非効率です。柔術のテクニックは膨大で整理するのが難しく、非効率というか、現実的に難しいのです。
 例えば、ノートでクローズドの章で5ページ、ハーフで5ページ、スパイダーで5ページみたいな感じで辞書的に整理して作ろうとしても、柔術を続けていたら間違いなく5ページをオーバーします。その時16ページ目にまたクローズドのテクニックを書いたり、別のガードが出てきたりしてグダグダになっていきます。柔術のテクニックは果てしないのでノートで辞書を作るようにまとめてるのはかなりの労力がかかります。好きならやってもいいですが、手段の目的化というかノート作りが目的になって時間だけが奪われます。
 もしやるとしたらアナログではなくアプリ等を使ってデジタルにすれば可能かもしれません。もしくはルーズリーフを使ってインデックスを付ければ順序を入れ替えたり整理できるので可能かもしれませんが面倒すぎます。。。ノートは検索ができないし、辞書的な活用は不向きです。あくまでメモ。日付順にやったことをどんどん書き込んでいきましょう。
 テクニックの記録としてはそこまで有用ではないですが、その技の重要なワンポイントを文字で残せるのは価値があります。例えば、「肩固めは相手の方を向く」「ベリンボロは相手の膝を越えないと入れない」「ガードリテンションは足の裏を相手の肩に当てろ」みたいなのはかなり優秀です。その日の練習のテクニックで一番大事なことを一言でまとめておくと見直す気になります。クラスの数分~数十分のテクニック動画は見直すのはおっくうですが一言のメモは見直せます。
 
また、自分の練習を実物の形あるものとして残せるのはいいです。ノートを見直して、やってきた練習の量や習ってきたテクニックなどの自分の努力が形として見えると「これだけ頑張ったんだなあ」とうれしくなります。自己満といえばそうですが、自己満ってけっこう大事ですから

3.アウトプットとしてのノート

 自分としてはインプット(記録)よりもこのアウトプットがメインの目的です。クラスやセミナーで習った内容を自分で言語化することを通して自分の中で整理して定着させます。自分にはこれが合ってます。習ったテクニックをその日の夜か翌日に、技を脳内で思い出しながら言語化してノートに書く。この作業がアウトプットとしてかなり効果的です。一種のイメトレかもしれません。しっかり技をイメージできないと言語化もできないので。自分の言葉で言語化することでその技術の理解が深まります。
 勉強でも、今は動画がありますし、わざわざ黒板をノートに写さなくても写真で撮れば一発です。しかしスマホやタブレットなどがこれだけ普及してもノートを使った勉強は廃れていません。書くことを通して知識や考えを整理したり定着させるのは効果的なのです。

4.向いている人、向いていない人

向いている人

文字を書くのが苦痛でない、マメな人、時間がある人、理論派、アナログ派

アナログ(ノート)がなんか好きなんですよね。電子書籍よりも紙の本がいい的な。スマホだとSNSとかYouTubeとか余分なことしちゃうので。

向いてない人

文字を書くのが苦手な人、時間がない人、感覚派、デジタル派

 面倒で苦痛に感じる人は無理にやる必要はないと思います。ただ、テクニックを自分の中で整理する作業は大事なので、それをどこかでやる必要があります。技を整理する作業をスパーだけで完結できる人もいます。動画に撮って見直す、イメトレする、技研で打ち込みする、スマホにメモする、などなど自分に合う方法を。強い人は脳内ノートというか頭の中で同じようなことをやっているんだと思います。

まとめ

ノートの目的
①インプットとしての記録(特にワンポイントアドバイス)
②アウトプットとしての技の整理、定着

この二つの目的を別の方法で達成できるならノートは不要です

ノートのメリット
①見返しやすいワンポイトアドバイスを残せる
②書くことを通して技の整理ができる
③やったことを目に見える形として残る

ノートのデメリット
①面倒くさい
②テクニックの記録として動画などに比べて劣る
③時間がとられる

これらの目的、メリット、デメリットを見てノートをやってみるか検討してみてください。ノートよりもしっくりくる技の整理の方法があればそちらを。向いていないと感じたらやめればいいので、とりあえず1回やってみることをお勧めします。

2023/9/8 アンディ

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