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採用ATSをHRMOSからHubspotに移管して採用管理を最適化してみた

前置き

キャディ株式会社は3期目を迎え、社員数は70名となり、来年はさらに攻める年になります。おかげさまでたくさんのご応募をいただき、私もキャディにジョインしてから数え切れないほどの面接、面談を実施してきました。その大量の候補者の方々の管理をHRMOSでやってきたのですが、今後さらにスケーラブルな採用を実現するためにもっと適したものはないのかを模索していました。人事のみんな誰しも一度そのATS探しの旅に出たことはあるのではないでしょうか。その結果、行き着いたのがHubspotというマーケティングオートメーションツール。今回はそのATSの移管の諸々をお伝えできればと思います。
前提として、私はHRMOSは採用ATSの中では一番良いと思ってます。これまでのキャディの採用を支えてくれた、かけがえのないサービスです。HRMOSで良かったことはこちら!とインタビュー記事のリンクつけようと思ったら削除されてた。。ユーザー会登壇もしたけど、契約終了するとこうなるんですね。世の中は無情なもの。

実現したいこと

・アクション管理を徹底し、CX(Candidate Experience)を向上
・できるかぎり調整系のオペレーションコストを削減

既存のATSで悩ましいこと

・誰がどういうステータスで、次のアクションはいつ何をするのか、アクション管理がしにくい
・レポートが痒いところに手が届かず、結局データをエクスポートしてSpread sheetで作り直す
・タレントプールうまく活用できない
・ATSで作られる求人詳細ページが簡素
・議事録のフォーマットの自由度が低い
・スマホだと小さくて見にくい
・そこそこ値段高い
...etc
多分の人事のいろんな方が、採用ATSが痒いところに手が届かない感覚を持っているんじゃないかと思っています。

やったこと

HRMOSからHubspotへの切り替え(期間1ヶ月)
※ちょっと期間1ヶ月は無謀に近かったかもしれません、、 

結果

▼good point
・ファネルを一覧で管理、アクションの期日管理が可能に
・日程調整工数削減
・応募フォームの一元化(formrunなど様々使っていたものを統一)
・費用はざっくり年間半額
・(副次的だが)候補者のステータス更新ができていなかった人など、改めて全て整理できた

▼bad point
・タブなどの表記が直感的に分かりづらい

どうやったか

①ATSとしてのmust要件をざっと洗い出して検証
・候補者情報(姓名、電話番号、メールアドレス、履歴書、職歴書、プロフィールURL、選考ポジション、応募日...etc)が全て入れられるか
・やり取りのタイムラインはわかるか
・議事録は入れられるか
・アカウントは面接官ごとに付与できるか
・メールのやり取りはHubspot上でできるか
・求人詳細ページを自由度高く作れるか

これらを全て満たすかどうかをHubspot上で設計して色々試してみて、問題なく動いたので、まずはmust要件を全てクリア。
※求人詳細ページはSTUDIOで作成することに

②次に実現したいwant要件をざっと洗い出して検証
・面談設定とGoogleカレンダー連携
・meetingbirdのようなリンクを用いた日程調整
・候補者のファネル管理(新着→初回面談調整→初回面談→2次→みたいな)
・フォームを用いた自動登録
・ダッシュボードを用いたレポーティング

これらもやや力技もあるが、ワークフローを様々設計することで全てできることを確認し、本格的に導入を検討することに。

③最後に、切り替えで致命的な問題が起きないかリスク検証
・HRMOSのデータをCSVで移管できるか
・上記のやりたいこと、実際に運用させて問題なく動くか
・HRMOSの契約満了までに全て完了させられるか

実際にテストでいくつか検証して、全てできる見通しが経ったので、導入決定。
余談ですが、テストでいくつかカレンダー連携やっていたら、柿澤さんが真面目に確認していてむちゃくちゃウケました。笑 こういう遊び心も時には大事です。

やり取り


具体的にどんな感じになったのか

・候補者情報の登録
 Hubspotでは候補者情報をコンタクト情報として扱います。(ここらへんは採用ATSではないので直感的ではないですね)ただ、ここで入れたい情報はほぼカスタマイズできるので便利です。

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・日程調整
Meetingbirdのように、Hubspotで日程調整用のリンクを発行することができます。Hubspotで良いのは、チームリンクを発行できるので、初回面談を担当する複数名をまとめたリンクを出せるところです。
Meetingbirdだと一人ずつしか出せないので。当初は初回面談はほぼ私が全部やる勢いでやってたのでMeetingbirdでも良かったのですが、流石に面談数多すぎて限界きました笑

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候補者がそのリンクから日程を選択すると、自動的にカレンダー登録およびHubspotにて面談日程が選択されたことが通知されます。
※もちろんリンクでの調整でなくても、日程調整後に手動で追加することもできます。

・ファネル管理
Trelloのカードみたいに、候補者ごとに整理しています。Hubspotでは取引という扱いになります。(またまた直感的ではない)
調整中のファネルも設けることで、調整漏れが起きていないか、返事がきていない場合はプッシュする、などの管理を徹底できます。
Hubspotにして一番良いのは間違いなくこの視認性の良さとアクション管理のしやすさです。
面談日やアクション期日をセッティングしておき、昨日までの期日でフィルタをかけて議事録未格納の人がいないか、アクション漏れないか、などを毎朝チェックしていますが、これがめちゃくちゃ便利です。
本当はここでラベル管理もできるのが理想なのですが、そこはHubspotは未対応なので今後に期待したいところです。

ファネル


・ダッシュボード
ここはかなり自由度高く設計ができます。これはβ版で一旦設定したものですが、今後追いかけたい項目にカスタマイズする予定です。

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自然

ポジション

・フォーム
フォームはかなり自由度高く設計ができます。プルダウンやラジオボタンなど、Google Formでできることは一通りできるので、かなり便利です。

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・求人ページ
これはHubsopt上ではどうしてもできなかったので、今回はSTUDIOSを用いて作成しました。

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切り替え時に起きた大変だったこと

これだけ大量の設定をやってようやく実現するわけですが、その過程はもうめちゃ大変でした。。。12月に入社した吉田さんの全面サポートがなかったら、多分挫折してました、、
・CSVで一括で入れられるのは候補者情報までが精一杯で、これまでの評価や、履歴書などの添付ファイルは全部手作業で入れるしかなかった
・求人ページを一から作るのはかなり大変。でもこれがないとエントリーできなくなるので、やるしかない
・切り替えの最終週、相棒のみくてぃがインフルエンザになる、安藤は死を悟った
・切り替え後すぐは、間違いなく対応漏れなどが発生するので、利用している全媒体をとにかく回遊しながら滞留が起きないように必死だった
・切り替え時のオペレーションエラーにより、カレンダー登録漏れの候補者が多数発生
・HRMOSのカレンダーとHubspotのカレンダーの二つができ、オンライン面談の場合ハングアウトどっち繋げばいいの問題が発生
・面接面談を担当するメンバーにレクチャーするも、どこに何があるのか、何度も説明が必要(直感的じゃないから忘れる)
...etc
ここに書けないこともたくさんありますが、、切り替え前後はほんとに気が気じゃなかったです。

最後に

たくさん書きましたが、大事なのは下記3点です。
・やると決めたら、どうにかしてその成し遂げたいことを擬似的に実現する方法をあの手この手で考えてオペレーションに乗せていく
・オペレーションは更新するたびにドキュメントに落としていく(吉田さん作、神オペレーションマニュアルがとんでもない完成度になっています)
・結局、何事も覚悟してやり切るのみ

もちろんまだまだ完璧ではなく、いろんな微調整を繰り返しながらより使いやすくなるように日々カスタマイズを続けていますが、多分慣れるとかなり使いやすくなるはずなので、またプラクティスがまとまったら続編でも書こうかと思います。

そんなこんなしながら、どんどんとベストプラクティスを生み出していけたらいいなと思っています。そんなエキサイティングな採用を一緒にやりたい方、ぜひご連絡ください!


それではみなさん良いお年を!!

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