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星野リゾートの評価制度の特徴と課題を考える

昨日は本年前期の評価面談でした。
星野リゾートでの半年毎の評価面談。
もうかれこれ20回以上経験してきました。

今日はその経験から星野リゾートの評価面談で感じていることや課題点を綴ります。

星野リゾートの評価面談の特徴

星野リゾートが評価をどのように捉えているか、まずは採用サイトから抜粋。

星野リゾートには、誰かから一方的に評価“される”制度は存在せず、スタッフ自身が振り返り、次の期に向けて目標を立てることで、より良い仕事をしながら成長していく過程を大切にしています。
半年に1度、まずはスタッフ自身が自己評価を行い、その自己評価に対しての合意点・相違点を総支配人やユニットディレクターと確認します。
評価の基準は全スタッフに常に公開されているため、評価に納得感が生まれると同時に、目標を明確にすることができます。

評価制度も年々、進化しています。
最近特に感じているのは、一方的に評価される度合いが減ってきたということ。

「あなたは今期の活動は○○だったねぇ」
と受け身で評価してもらうのではなく、まずは自分で自分を棚卸しをする。
成果や努力といった自己評価の妥当性を評価者が判断する。
『評価基準に足りなかった部分は具体的になんだったのか?』
を評価者とすり合わせ、来期の目標を立てる。

主体的に、
過去を振り返り、
現在地を確認し、
未来の目的地を見定める。

星野リゾートの評価制度はそのように機能していると感じています。

なお、評価の項目は複数あるのですが、より高いパフォーマンスを上げるために、スキルだけではなく、意欲を評価する項目もあります。
「挑戦すること・変化すること」自体が認められているのです。

評価制度全体で感じるのは、どちらかというと、成果主義というよりはプロセスを重視していること。
数学の試験でいえば、答えがあっていなくとも、答えを導き出すまでの考え方もしっかり評価されるイメージでしょうか。

評価面談が終わって感じること

私にとって評価面談は、
「自分のキャリアをどう築いていこうか?」
「そのために来期は自分のどのスキルを伸ばしていこうか?」
と、未来思考で目標を設定するいい機会になっています。

正直なところ、私は小さな頃からいい評価を得ることに対して興味がない(ワクワクしない)タイプ。
信頼していない担任教師からの通知表に対しては、
「こんなん100%絶対的な評価じゃないよね」
と斜に構えたような小学生でした…

しかし、星野リゾートに入社してからこの評価面談のシステムにはありがたいな、と感じています。
それは、評価面談の各項目の判断軸がかなり明確であるから。

狙った項目において、不足しているスキルや視点がどこだったのか、面談の中で評価者からしっかり伝えられます。
お互いが納得した上で、評価が決定するというのは、とても公正だと感じています。

星野リゾートの評価制度の課題

概ねこの評価制度は公平・公正で、スタッフの成長意欲を後押ししてくれるものです。
ただ、課題もあるな、と思っています。
それは、自己評価がベースになるために、しっかり自分の成果を棚卸しして主体的に伝えなければ、評価されない恐れがあるということ。

評価者は24時間私たちの行動を監視しているわけではありません。
評価に基づく行動ができていても、しっかりアピールしなければ見落とされる可能性があります。
つまり、自己理解や自己肯定感が低いと、評価が低くなってしまいかねない。

裏を返せば、星野リゾートの組織文化「Flat&Mature」が評価制度に表れていると思います。
自分のことは自分でやる。
それをフラットな組織でしっかりと主張する。
一人一人がMatureに行動することが求められているということでしょうね。


以上、本日は星野リゾートの評価制度について綴ってきました。

記事を書く上で、じっくり採用サイトを眺めていました。


Camp、麓村塾、評価制度、S-pro、立候補制度、公募、移動エントリー、オープンキャリア…とさまざまな人事制度はやはりFlat & Matureな企業文化からきているんだな、と改めて思いました。


おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。

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