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うまくいかなかった店舗での苦労が会社の飛躍につながった

テクノロジーの導入をはじめとする業務効率化に成功し、大きく飛躍するニーゴリユース。2019年度はヤフオクでの受賞という嬉しい結果となりました。受賞の経緯と2019年の社内での取り組み、今後の展望を木原社長と管理部部長の村上さんに聞かせていただきました。


受賞したことで市場で戦える自信がついた


-今回受賞した賞について教えてください。

村上:ヤフオクベストアワード2019で急上昇ストア賞に選ばれました。受賞基準は明かされていないのですが、おそらく売り上げの伸び率とお客様からの評価のバランスではないかと。

-ヤフオクに出店した年度で受賞はすごいですね

村上:そうですね。出店当初は全く意識してなかったんですが、ある日経理担当が「家電部門で売り上げ全国5位にランクインしてる」って教えてくれて。そんなランキングがあることすら知らなかったんで、見てアガりましたね。「まだ買取店舗を4店舗しか出してないのに、これが30店舗になったらどうなるんだろう」と。結局年末に某大手に抜かれて6位になってしまったんですが、市場で戦える自信はつきました。

木原:急上昇ストア賞がもらえるのは1回だけで、来年以降は部門で3位以内にランクインしないと受賞できません。超がつく大手との戦いになりますが、いつか割って入ることが目標になります。

課題を乗り越えるために導入したRPAとスタッフのオペレーション改善


-2019年度を振り返ってどんな一年でしたか

木原:今回の受賞のような嬉しい結果がある一方で、課題を一つずつクリアしていく地固めの一年でした。決して全てが調子良く進んだわけではなくて。

2019年にオープンした宇都宮と高崎に関してはなかなか軌道に乗りませんでしたが、うまくいかなかったからこそ色々試すことができました。1ヶ月あたりの問い合わせ数の限界が見えてきて、これ以上1店舗あたりの売り上げを大幅に増やすことは無理だなともわかった。

そこで取り組んだのが生産性の向上です。まずはテクノロジーの導入ですね。商品の型番や年式を読み取ってヤフオクへ自動出品を行うRPA。2020年に入ってようやく本格稼働を始めましたが、かなり成果は見えてきています。

村上:アルバイトスタッフの業務領域が大きく広がったのも2019年でした。例えば出品の際の点検作業。ビンテージのオーディオの中には取り扱いが不明なものもあるので、社員がいじってても煙が出ちゃったり、というのをアルバイトスタッフは見ているわけです。ちょっと社員の代わりにやってみてとお願いしても「いや、絶対無理です」と抵抗感がすごくて。

でも、少しずつやってもらうようにしていく内に「意外にいけます」となった。そこで、他にも様々な作業を社員からアルバイトにバトンタッチするようになりました。アルバイトに作業を任せられれば、社員は生産性の高い仕事に動けるようになります。

木原:偶然ですが店舗を出店する順番がうまくハマりましたね。秋に長野店をオープンしたんですが、ここはものすごく業績が良いんです。

なので、先に長野店を出していたら、失敗や苦労を経験しないことになるので後々ダメージが大きかったでしょう。宇都宮と高崎での苦労が会社として大きな経験値になっています。

ニーゴリユースをひな形にして事業を拡大する


-今後のビジョンを教えてください

木原:全国に30店舗を目標にしており、買取事業は拡大していきます。ただ、一方で1店舗あたりの問い合わせ数や売上の限界も見えている。ですので、やはり間接費を下げるために業務効率化はしていかなければなりません。RPAの導入をしましたが、新たに別のテクノロジーも検討中です。

さらに、組織自体の資源共有も重要だと考えています。

例えばニーゴリユースではヤフオク上で商品を売るにあたっては、トランゴショップ(現在は、コネクトストア)という屋号で別法人の有限会社VISが運営しています。ニーゴリユースで買取した家電をトランゴショップが販売する構造です。

この構造はそっくり別の買取品目にもいかせます。仮にアウトドア用品だったとしても、やること自体は全く同じなんです。買取ったアウトドア用品はニーゴリユースの倉庫で保管できます。RPAを使用してヤフオクに出品するのも、ニーゴリユースのテクノロージーを流用すれば新たに設備投資が必要ありません。

先にニーゴリユースでひな形を作ったことによって、他の品目でリユース事業を展開する時に、初期投資が大幅に軽減できる状況が生まれました。この利点を生かし、もっと多くの買取品目で事業を展開していく予定です。

「趣味の領域」の可能性を追求したい


-ちなみにどのような買取品目を考えているのでしょう

木原:一つ軸としてあるのが「趣味の領域」です。人の「趣味」にかける部分の情熱ってすごい。ビジネスや仕事にかける熱量とは比べ物になりません。

それこそオーディオやギターに数十万円を躊躇なく払うとか。好きなアイドルのコンサートに全国付いて回るのも趣味の領域ですよね。他にもその人にしかわからない価値のために惜しみなくお金を払うことは世の中にたくさんあります。

そして、趣味の領域は災害にも強い。災害があったからといって本当にアニメが好きな人が観るのをやめるか、グッズを買うのをやめるかというとそんなことはない。好きという気持ちは経済活動に繋がるんです。

そして、その好きという気持ちに最も寄り添えるのがニーゴリユースだと考えています。自分が好きな趣味のことについて、わかってくれる人と話すのってすごく楽しいんですよ。ニーゴリユースの査定士はお客様の「好き」を受け止めることができます。

会社の組織形態や事業規模が今後変わっていっても、「趣味の領域」の可能性は追求していきたいですね。

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