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脱SNS&YouTubeをして絶望したこと etc.(2021/11/28-12/11)

・こんばんは。ライターのあんどうまことと申します。

・12月になりました。回転寿司で食べた寒ブリがとてもおいしかったです。

・こちらはライターの活動描いたほぼ日手帳わたしの日常について書いた週報です。先週サボったので2週間分です。ライターに興味がある方や、手帳をつけている方など、もしよろしければ、少し覗いていただけるとうれしいです。

・今週のオープニングは、Base Ball Bearで「DIARY KEY」です。

・ベボベのPVのかっこよさは、タイトルロゴやクレジットの出るタイミングの秀逸さが一要素にあると思います。毎回PVが公開されるたびに映画を見終えたときのような満足感を得てしまいます。

(い)ライターに関すること

主に書籍のレビューやインタビュー記事を書いています。今週公開された記事のまとめです。

■【漫画】川の向こうの信号はなにを伝えている? 漫画『サイレント・シグナルス』の問いかけ

・インタビューさせていただきました。

・記事で取り上げさせていただいた作品の作者、イトイ圭先生の著書『花と頬』。偶然にも数か月前に拝見した作品でした。

稀代の新鋭が描く高校生男女とその家族のひと夏の物語。
ガールミーツボーイを主軸に人々の過去と現在が交差する航跡のその先に「未来」への確かな手応えが心に残る全1巻。
(参考:花と頬|白泉社

・中高生が好きという趣向のせいなのか、人と人との間にあるもどかしい関係を描いた作品が好きだからなのか。作品に対しすごくいいなと思う感情を抱いたのにも関わらず、なぜ好きなのか、なぜ自分が作品に共鳴するのかがわからない、不思議な作品だと思っていました。

・今回のインタビューのなかでイトイ先生がお話されたものとして、「わからないことを肯定する」という概念に通じる内容がいくつか存在していたかと思います。作品の魅力を知るための思考を放棄しているだけなのではないか。そんな不安も覚えますが、今はわからないけれど、いつか言語化できる、ないし自分の腑に落ちる感覚を覚えることに期待してもいいのかもしれない。イトイ先生のインタビューを通じてそのように考えた次第です。

・上記内容は、漫画『違国日記』に登場する人物「槙生」が話していた、朝顔の観察日記は大人になってからする方が楽しいという感覚に近しいのかもしれません。

・槙生の発言の個人的な解釈として、大人になった方が視座が高くなり、または視野が広がり、もしくは子どもの頃と比較してものを見る角度や着眼点が得た経験によって変化するため、朝顔を深く感じたり、他の事象や自己を投影したりすることができる、趣きを感じことができるのではないかと考えている次第です。

・大人に近づいているであろう、数十年後に『花と頬』を読み返す。今よりも頬子たちとわたしの年齢差が広がってしまったときに、この作品の魅力、心が共鳴した理由を言葉にできると思うと、未来に希望がもてるというと大げさですが、(今は)わからないという感覚も心地いいと感じた次第です。

■【漫画】亡くなった人を天使にする儀式とは? Twitter漫画『心を込めて心を砕く話』が深い

・インタビューさせていただきました。

・商業誌に掲載されるような漫画作品と比較すると、世界について語られる描写・表現が圧倒的に少なく、一見ではなにをしているのかわからない。でも、そのわからなさが心地よい。そんな印象を覚えました。ただ、似たような印象を覚えた作品はこれまでにもいくつか出会ったことがあるような気がします。いづれも心地よさを覚え、自分が好きだなと思える作品です。

・本作のような不思議な雰囲気が漂う作品に対し、なぜ自分は心地よさを覚えるのか。

・小中学生だったころ、わたしは深夜に放送されるTV番組が好きでした。『探偵ナイトスクープ』、『「ぷっ」すま』、『シルシルミシル(深夜番組からゴールデンタイムの番組に変更しましたが……)』、『フットンダ』などです。

・もちろん番組そのものの面白さが幼き日のわたしを虜にしていたのだと思います。しかし深夜番組に惹かれていたのは周りが知らないこと、同級生が寝ているであろう時間帯に放送している、選ばれた者しか知りえない面白い番組を知っていることの優越感、息苦しさを覚えていた学校から離れた場所という居場所感を覚えていたからだと思うのです。

・故に今でも、大衆的な視点で見ると不思議な作品とカテゴライズされるようなコンテンツに惹かれてしまう、そんな作品を求めてしまうのかもしれません。

・個人が求める価値によって、その人が求める作品は大きく変わるという当たり前のようなことにきづきました。自分は物語が必要なタイプの人間で、物語に居場所を求めてしまう人間なのかもしれません。

■【漫画】家から出られなくなった女の子がとった行動とは? Twitter漫画『ステイホームバースデー』

・インタビューさせていただきました。コロナ禍を愉快に俯瞰できる作品だと感じました。

・マスクが当たり前になり、そこら辺に消毒液のある風景が当たり前となった2021年。唇に当たりストレスを感じてしまうためマスクをすることが嫌だった、速乾性があるとはいえ手が濡れることに嫌悪感を抱いていたためアルコール消毒が苦手だったわたしも、今は抵抗なくふたつの行動を実践することができます。

・マスクの着用に抵抗がなくなったこと、街で見かけると無意識のうちにアルコール消毒を行っていること、パンデミックが起きていること。パソコン越しに取材ができること、SNSで人といつでもつながれること、携帯電話でYouTubeを見れること。

・時代は変われど、むかし見たSF作品に出てくる宇宙食のようなものが食事の普通になってほしくないと思いました。何千年もお米を食べてきた民族のDNAを持っているからか、どんな時代でもお米を食べたいです。

■【漫画】レシピ漫画なのに料理をしない回も? 『眠れぬ夜はケーキを焼いて』が心に残る理由

・書かせていただきました。第8回料理レシピ本対象に選ばれた『眠れぬ夜にケーキを焼いて』で描かれる、料理をしないエピソードで料理しているものについてです。

・中学生のころ、平日はAM2~3時ごろまで起きているような夜型人間でした。クラスのなかで身長はいつも低い方でした。

・眠れなかったわけではなく、家族が就寝した家のなかは、まるで世界に自分しかいないような感覚が心地よくて、夜になんとなく起きて過ごしていました。日中過ごす、人のたくさんいる学校が苦手だったのかもしれません。

・今はライターとして自宅で仕事をしたり、教室のなかの人数よりも人が少ない職場で働いていますが、0時過ぎまで起きていることは1年に2度あるかないかです。その2度も、飲み会等のイレギュラーな場合です。

・夜中にひとりで過ごす時間が必要でなくなったというよりも、単純に眠たくて早く就寝してしまうのだと思います。学校に通っていたあの頃よりも幸せ、というよりも楽な日々を過ごしているのだと思いますが、あの頃に感じていた夜中に活動する楽しさをもう1度覚えることができないのだと思うと、少し寂しいです。もちろん、今だからこそ言えることであり、当時の自分はつらかったと思います。

・そんな夜を数十年振りに思い出させてくれた作品でした。本作にふれていなかったら、一生思い出していなかったと思います。インタビューにもご協力いただいた午後先生には、頭があがりません。本当にありがとうございました。

▼ご協力いただいたインタビュー記事

■東京藝大はかくも難関であるーー『ブルーピリオド』八虎が戦い続け、変化した650日間

・書かせていただきました。アニメで放送されている「受験編」についてです。


(ろ)描いた手帳のこと

寮母を務めていたころから、日々の様子を「ほぼ日手帳」に描いていました。今は日常で目にした中高生のいる風景を描いています。

・ほこりが舞う薄暗い図書館を訪れて、落ち着く場所だと思いました

・建物の影となっている場所+猫=すごく落ち着く場所 だと思いました

・静かな女の子が描きたかっただけです

・変な男子が描きたかっただけです

(は)日常のこと

今週の、日常のことです。

マートフォンのホーム画面から「YouTube」と各種SNSのアプリを消去しました。

・11月に入ってから急に心が落ち込むといいますか、体に力が入らなくなってしまうことが増えてしまいました(おそらく季節性の“うつ”のような症状です)。そんな体の不調はきっかけにすぎませんが、以前から自宅におけるYouTubeやSNSの利用時間が多いことを危惧しており、体調の改善に結びついたらうれしいなといった軽い気持ちで該当アプリをホーム画面から消し去りました。

・結果、体調が改善しました。経過観察の期間は1週間ほどではありますが……。以下、考察です。

・SNSやYouTubeを利用するなかで、ツイートやコメント欄など、人の意見を目にする機会が多くありました。肯定的な発言や批判の声などを目にするなかで、自身の行動が世間的に善とされるものなのか、悪とされるものなのかといった判断をする機会が意識的に、そして無意識的にも多くあったと振り返っています。

・加えて、発信された言葉の数々を目にしていたためか、スマートフォンのなかに他人がいるような感覚を覚えたような気がします。仕事だけでなく、自宅で過ごすプライベートな時間でも他人とつながっている、そしてそのことが当たり前となっていました。

・該当アプリをホーム画面から削除してみて、目に見えた変化としてダラダラとスマートフォンを眺める時間が格段に減りました。そのため洗濯や洗い物などの家事を放置することが減り、読もうと思って購入したものの綺麗に飾ってあった本を手に取る機会が増えました。

・アルゴリズムによって導き出された自分の趣味に合う動画、もしくは自分の興味に合う情報が流れてくるSNSを眺めるマシーンと化していた自分にとって、おそらく家事を早急に対応することや本を読んだという事実が小さな成功体験となり、自身の自信につながったため、体の、というよりも精神的な不調から回復できたのだと思います。

・ただ、自分にとって家事も、好きだと思っていた読書でさえ、成功体験と認識してしまうほどの人間なのだと思うと、少し悲しくなったことも事実です。「本が好きだ」と口にしていた自分が恥ずかしくなりました。本を読むことが、息をすることと同じレベル感の体験になりたいと思いました。「本が好き」を着飾るのではなく、あの人って読書好きだよねと客観的にみられる姿、ないし本との付き合い方を理想として2021年最後の1か月を過ごしたいです。


・年末年始の、TV番組のお祭り感がすごく好きです。

以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

今週のエンディングは、Base Ball Bearで「プールサイダー」です。もう学校のプールを間近で見れないと思うと少し悲しくなりました。

それでは、おやすみなさい。

あんどうまこと

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