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【体験談】数年振りの歯科検診で虫歯が8本見つかった話_part1

 2022年6月、TVニュースで歯科検診を国民の義務にすることを目指す方針を耳にした。  わたしは大学進学を機にひとり暮らしをはじめたのだが、学生時代は毎年かならず歯科検診を行っていた。子どものころから歯医者には大変お世話になった身であった(虫歯が多かった)ため、自室よりも優先して口内の美化に努めていたのである。ひとり暮らしをする部屋を親に見せることはできなかったものの、自身の口内は胸を張って見せることができていた。  ただ社会人となってからは忙しさを口実に歯科検診へ行く

    • 【漫画】帰りたい女の子と帰らない女の子

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      • 漫画『ルリドラゴン』第1巻の対比するシーンからルリたちの心情を考える

        ※『ルリドラゴン』コミックス第1巻のネタバレを含みます。ご注意ください。 『ルリドラゴン』のルリが、ユカが、お母さんが、登場人物の1人ひとりが非常に愛おしい。ルリの通う学校のクラスメイトや家族と高校時代を過ごしてみたいと思ってしまったほど、コミックス第1巻のエピソードからは不安を抱くルリをあたたかく包み込むような登場人物のやさしさを覚えた。 キャラクターの魅力もさることながら、本作の演出には気になる点がいくつか見られた。本稿では『ルリドラゴン』第1巻における構造や要素を振

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          川沿いに伸びる小道を抜ける、中学生の帰り路

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        【体験談】数年振りの歯科検診で虫歯が8本見つかった話_part1

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        • 23:00 ~ 23:25
          5本
        • 18:20 ~ 18:55
          4本

        記事

          『「ごはん」より「おにぎり」が好きな中学生』とその帰り路

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          うつむきながら歩いた、中学1年生の帰り路_4月8日(金)

          *  入学式が終わったあとに家へ帰る、新中学1年生の男の子を想像して描きました。 *  小中学生のころ、わたしは家から歩いて登下校をしていました。所要時間は片道で30分ほど。親しい友人とは離れた地域に住んでいたため、ひとりで帰ることが多かったです。  当時のわたしは猫背であり、地面に目を落とし歩いていました。猫背だからうつむきながら歩いていたのか、うつむきながら歩いていたから猫背になったのかーー。どちらが先かはわかりません。  社会人になってから目と同じ高さの景色を

          うつむきながら歩いた、中学1年生の帰り路_4月8日(金)

          『王様ランキング』暗闇を照らすスポットライトの光と影【寄稿】

          ・書かせていただきました。『王様ランキング』において、言葉を上手に話せないボッジ王子と会話できる人物の共通点をあげ、ボッジの言葉を理解できることはなにを象徴しているのかという問いについて考察した記事です。 ・アニメの放送話数が進むにつれて、ボッジの言葉を理解できる人物のひとり「ヒリング」王妃の株は上がっているように思えます。第1話でヒステリックボインババァと(カゲに)称された一面とのギャップが大きく影響しているのだと感じます。 ・『王様ランキング』の冒頭では、周りから馬鹿

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          映画『うみべの女の子』が10年振りに気づかせてくれた事実

          映画『うみべの女の子』を見て、小梅と磯部が体温を得たと感じた。 より「生々しく」2021年8月20日に公開された映画『うみべの女の子』。中学生による性行為の描写が存在する原作漫画の実写化に対し、当初はどのような映画となるのか不安の声もあがった。 完成した本作を鑑賞した原作者である浅野氏は次のようなコメントを残した。 『小梅』と『磯辺』が確かにそこにいます。より生々しく、より切実に。10代の瞬きにノスタルジーを感じながらも、今現在の自分がその延長線上にいるということを再認

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          母になって『あたしンち』を読むことがつらくなってしまった話

          漫画が好きな子どもだった。 毎月の初めに母からお小遣いをもらうと、お爺さんが営む学校近くの本屋さんで漫画を購入していた。主にジャンプやマガジンなどのコミックスであり、1冊420円くらいだった。 そんなわたしが自身のお小遣いで購入することができなかった漫画があった。『あたしンち』である。 『あたしンち』がテレビで放映されたことをきっかけに、わたしは原作のコミックスを読みたくて仕方がなかった。当時『あたしンち』の単行本が1年に1冊ほど出版されていたが、価格が約1000円であ

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          「子ども」を車で学校に送迎する「大人」のモヤモヤ【コスモス 感想】

          「学校まで、車で送ってよ。」 小雨の日。遅刻しそうな日。寮母のわたしと親しい女の子は送迎を頼んでくる。 車での送迎を頼まれるとき、わたしはいつも迷う。他の生徒は自分の足で登校しているのに、この子を車で送迎することは甘やかしていることになるのではないか。子どもの自立を妨げることになるのではないか。 母と子の、寮母と高校生の、ちょうどいい距離間って。 * ある日、母親が家を出ていった。父親と二人暮らしをすることになった小学3年生の女の子「花」さんが登場する漫画。花さんが

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          もじくんは朔田さんをカタカナで「サクタさん」と呼ぶ【子供はわかってあげない】

          こんにちは。 高校生の寮母をしているあんどうと申します。 数日前の夕方、寮で暮らす男の子とケンカをしました。 きっかけは学校から寮に帰ってきた直後に交わした会話。「授業中にスマホを使用していた際に学校の先生から怒られた」とのこと。 学校のできごとを話してくれた生徒に対し、わたしは それは○○(生徒の苗字)が悪いよね? と投げかけました。 上記の発言をした理由は「人の話を聞くこと」を教えたいと考えたため。しかしわたしと男の子との関係には溝ができ、翌日から会話をするこ

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          集団生活の中で「自分の居場所」をつくる方法【君は放課後インソムニア 1巻】

          はじめまして。高校生の寮母をしているあんどうと申します。 この春に初めて親元を離れ、寮に引っ越してきた1年生たち。入寮して1ヵ月が経った5月現在、寮の中では昼夜問わず常に集団で行動しています。ダイエットと称し朝7時からランニングに励み、お昼はみんなでお昼寝タイム。夜はボードゲームやスマートフォンで一緒に遊ぶ姿が見られます。ズッ友状態です(褒め言葉)。 そんな寮生を見ていて思うことは、集団でいることにストレスを感じている生徒もいるのではないかという不安。1人の時間が好きな寮

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