講師をやめましたー2022年の振り返り

グラフィックレコーダーの湯朝かりんです。

今年9月末で、講師としての活動を全てお休みしています。公式LINEでは9月に配信した内容ですが、2022年、グラフィックレコーダーの私にとって一番大きなことなので、こちらにも振り返りとして残しておきます。

「いつも投稿しているグラレコ、教えてもらえないですか？」
「体験会だけじゃなくて、もっと深いところを教えて欲しいです！」

そんなありがたいお声にお応えして、セミナーをつくり、長期講座をつくり、コロナ前からオンライン＋リアルのハイブリッド開催をし、一度大きなリニューアルをしたり、その後も細かい改善や調整を続けてきました。

それから3年。グラレコをする人も増え、世の中の認知も変わってきています。講座の細かい改善を繰り返すのは、どうしても「今あるもの」をベースにすることになります。この先のことを考えるともっと発想を広げたいので、いったん白紙に戻すという決断をしたのが、2022年5月の終わりでした。

また、今年に入って「自分の人生に向き合う」ということを少しずつ増やしていました。そんなことをしているうちに、私は今、本来の自分とかなりかけ離れた状態で生きているのではないか？という気持ちになってきていました。「本来の自分」とは、社会と接続される前の自分ということです。

私は小さい頃から授業をきくことよりも、自分の思考や感覚の中で生きている子でした。みんなが走り回っていても、私は一人でじーっと花をみていました。司会なんて絶対にできないから、何か係をやらなきゃいけないなら、なるべく目立たない書記係を選ぶような人間です。

そうしてひっそりと生きてきたのに、グラレコというニッチな業界で定期的に講座を開催しつづけるということはつまり、小さくとも世の中の先頭（先頭グループ？）に立ち続けているということでした。

これは私にとっては、革命的なことでした。毎月数十人の初対面の方に会い、新しい物事をお伝えし、価値をわたしていく作業は、刺激に満ちていました。それまでだったら会えない人にもたくさん会えました。Twitterで有名な方が講座を受けに来てくださったり、大学で講義をしたり、びっくりすることがたくさん起きました。嬉しい言葉もたくさんいただいて、以前とかなり違う自分に、人は進化成長できるんだなぁと喜んでいました。

だけど、本来の私はもっと内向的で、ゆっくり一つひとつを深めたい。刺激的なことも好きでアドレナリンが出るけど、それはベースではないからたまにでいい。だから講座の開催数もあまり多くしないようにしていました。

ここで、幸せ＝「心が芯から喜ぶ」という言い方をしてみます。
私の「心が芯から喜ぶ」のは、この講師の活動なのか？と自分に問いかけたら、答えは「決してNOではないけど、今はYESでもない」でした。

多くの方はそれぞれに社会性という鎧をたくさん着込んでいると思いますし、私もそうです。これは「人の役に立つから」「刺激的だから」という言葉に表れているのかなと思います（刺激的というのは、自分が社会的に成長できそうな刺激、という意味でもあります）。

とにかく、心が芯から喜ぶことをしたい。そう考えたときに、私にとっては講師の活動は遠く外れてはいないけど、ドンピシャではないんです。心が芯から喜ぶ要素もあるけど、「努力してやっていること」という要素もかなりくっついているイメージ。

自分の人生に向き合い続けたら、私はもっと私らしい期間を過ごすことが必要なんじゃないか？と思いました。脱成長です。そして、もっと家庭と向き合うということ。それなら講座を大きく作り替えるためにストップする今、私自身の講師業も立ち止まってもいい。そういうタイミングなんじゃないか。

なので、自分に向き合うために、講師の活動はいちど全てやめることを選択しました。刺激的な楽しさがなくなるのは、名残惜しいけど今はいい。「心が芯から喜ぶこと」かどうかに対し、完全に違うわけじゃないからやめなくてもいいかもしれないけれど、今は、完全に自分の軸で生きたい。だからあえて手放すことにしました。

つまり世の中の流れにもっと合わせた方が良さそう、という講座内容の事情と、私の個人的な事情の両方の理由です。アラフォーの私のライフシフトを、応援していただけたら幸いです。（幸い、グラレコを教えられている先生がたくさんいらっしゃるので、ストアカやpeatixで検索してみてくださいね。）

◎自己主催で講座を開催することは当面ございません。ただし、企業様・コミュニティ様等にて招致いただける場合は下記よりお問い合わせください。
◎グラフィックレコーディングの制作はリアルタイム制作を中心にお受けしています。下記よりお問い合わせください。

グラレコと図解 湯朝かりん on Strikingly

■2022年の漢字

今年の漢字は「柔」でした。

ことしは熟語というより、在り方として大事にしたいことを漢字にしました。

・去年耕した土をふかふかに保つ
・頭も体も凝り固まらずほぐしつつ
・やらなくてもいいし、やってもいい
・助けあいたい
・しなやか、かるがる
・柔らかければとけあってまざりあえる

この1枚と1年過ごすよ☺️#今年の漢字 pic.twitter.com/JDuFVaU6KN

— 湯朝かりん🫧graphic-recorder (@yuasa_karin) January 13, 2022

年末、ここに向かってぐっと進んだ感覚があって。やっぱり1年間この漢字、この画像が、ずっと寄り添って応援してくれていたなぁ。

今年も出会えたみなさまに感謝いたします。
みなさまにとって素敵な2023年が訪れますように🌿

湯朝かりん　2022.12.31

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