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開業ノウハウ|【基本編】Z型・N型・F型 レイアウトにおける視線の誘導*メニュー表

飲食店におけるメニュー表は、お客様の注文に大きな影響を与える重要なツールです。

メニュー表のデザインとレイアウトに工夫を凝らすことで、客単価を上げることや売上や粗利をコントロールすることも可能です。

今回は、視線誘導のテクニック(Z型・N型・F型)に加えて、写真による視覚効果とシズル感の重要性についてです。



視線誘導のテクニック

Z型パターン(横書きの場合)
Z型パターンでは、視線はメニュー表の左上から右上へ、次に左下へ、最後に右下へと移動します。このパターンを利用して、左上に店のロゴやキャッチコピー、右上に高単価のおすすめメニュー、左下に人気メニュー、右下に連絡先や追加情報を配置します。

Z型の視線誘導



N型パターン(縦書きの場合)

N型パターンでは、視線は右上から下へ、次に左上へ、そして左下へと移動します。
この配置では、右上に魅力的な写真やお得なセットメニュー、左上に高単価の商品、左下に定番メニューを配置することで効果的に誘導できます。


N型の視線誘導



F型パターン:

F型パターンでは、視線は左上から右へ、次に少し下がって再び左から右へと移動します。このパターンは、縦に長いリスト形式のメニューに適しています。
HPやLPなどWEBを通じた表現の場合の視線誘導に友好的です。

重要な項目を上部に配置し、写真や強調表示で視線を引きます。


F型の視線誘導




写真による視覚効果とシズル感

写真の情報量は、文脈や視覚的なインパクトを考慮すると、文字の数十倍に相当するそうです。
人間の脳が写真を処理する速度は非常に速く、わずか0.013秒で視覚情報を認識できるという研究もあります。

文字を読む速度は個人差がありますが、通常1分間に200〜400文字程度とされていて、その範囲であれば文字は細かい情報や複雑な概念を詳しく説明できます。

つまり写真と文字、それぞれの特徴を理解して組み合わせることで、戦略的なメニュー表をつくることができます。

しかし、写真なら何でも良いという訳ではありません
いくつかのポイントを紹介します。

高品質な写真の使用
メニューに掲載する料理の写真は、高解像度で美しく撮影されたものを使用します。
撮影に自信がない場合は、プロに依頼することも視野に入れましょう。
照明や構図、ホワイトバランスや背景ボケなど、本当に多くの要素が必要で、それだけ写真撮影は奥が深く、出来上がりの良し悪しが注文に直接左右します。

シズル感の演出
シズル感とは、料理の「香り、音、温度感」を視覚的に表現することで、食欲を刺激する効果です。

「香り、音、温度感」は直接表現はできませんが、ジューシーなステーキの焼き目、蒸気が立ち上るスープ、きらめくフルーツの瑞々しさなどで写真が香り、音、温度感を連想させることができます



おすすめメニューの配置

お店が本当にオススメしたいメニューをピックアップする前提として、自店のABC分析を把握し、感覚ではなく事実から商品のピックアップすることが大切です。


おすすめメニューの目立たせ方
おすすめメニューは、視線が自然に集まる場所に配置します。
前述の、Z型やN型、F型のポイントとなるエリアを考慮するとお客様の目に留まりやすくなります。


「吹き出し」や「アイコン」の使用
おすすめメニューを他の項目と区別するために、「吹き出し」や「アイコン」を活用することで誘導力を高めることができます。

「シェフのおすすめ」や「今月の特別メニュー」、「数量限定」といったラベルを付けることで、注目度が上がり、さらに目立つ色と組み合わせるとより効果的です。


まとめ

メニュー表のデザインに視線誘導のテクニックと視覚効果を取り入れることで、戦略的にお客様の視線誘導をすることができます。

Z型・N型・F型のパターンを活用し、写真によるシズル感を演出し、おすすめメニューを効果的に配置することがポイントです。

これらの工夫で、客単価を上げることや売上や粗利をコントロールすることも可能になります。


メニュー表は【お店のプレゼンシート】です。
できる限りの工夫を尽くしましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。



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