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第10回おりおりめぐり〜夏越しの祓〜

あっついですね。夏がやって来ました☀️
ふと思ったのですが、"夏至"という言葉は意味を漢字に完全に表現できていますよね🤔笑
"夏至"="夏が至る"。そんな"一年で最も太陽が昇ってる時間が長い日"も過ぎて梅雨も各地で開け始め、クーラーなしで過ごすのが辛くなってきました。
クーラーのなかった昔、人々はどのようにして暑さを凌いだのでしょうか。

今回登場する和菓子「水無月(みなづき)」は、涼を感じさせる工夫がされていたとか。
食べ物に暑さを凌ぐ工夫を施す昔の人々の考え方にとても趣を感じます。詳しくはこの後お話しします^^

今回のお話は「夏越しの祓(なごしのはらえ)」です。
なにそれ聞いたことない!ってあなた、同じく私もこの言葉を知ったのはつい最近のことです。笑 難しい漢字だしあまり聞き馴染みないですよね。
「夏越しの祓」とは、6月30日に行われる祓(はらえ)の行事だそうです。祓とは、罪や穢れ(けがれ)を落とす、とされており、一年の半分にあたる6月までのお清めと、その後の無病息災を祈る行事です。12月にも「年越しの祓」が行われます。

主に行われる内容は「茅の輪くぐり」と「人形流し」です。神社の境内に草でできた大きな輪を見たことはありますか?茅(ちがや)という草でできたもので、"茅の輪を腰につけると疫病を免れる"とされており、全身でくぐるようになったそうです。
「人形流し」は人型をした紙を人間の代わりにして災いや穢れを移して神社に納め、火に投じたり川に流して厄を払うものです。(某ジブリ映画で銭婆がハクを追うときに姿を変えていたあの紙ですね。笑)

その夏越しの祓の際に欠かせない食べ物として、京都を中心に食べられたのが「水無月」でした。
以前にもご紹介しましたが、昔は小豆を"邪気払い"の役目があるとしていたことから、小豆が載っています。
下の白い部分は外郎(ういろう)で、氷に見立てており、暑い夏を乗り切る暑気払いの意も込められているそうです。冷蔵庫のなかった時代、氷はとても貴重なもので、氷のように見える白い外郎を使うことで涼を感じていたのですね。

最近ネットで透明のお皿に水無月をのせている写真を見かけて、外郎部分がより透けて見えてとても涼を感じました✨
冷蔵庫やクーラーもあり、スイッチ一つで暑くても涼しさを作りやすくなった今だからこそ、昔考えられた涼への工夫も今一度立ち帰って味わいたいところですね^^🎐

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