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鴨川と五山の送り火

お家時間が増えて、
エアコンは毎日フル稼働。

電気代がどのくらいになるのか、
来月の明細が恐ろしい。

それでも、
福岡は海に面しているからか、
湿気がなく、風が爽やかだ。

17年間住んでいた京都の夏は、
漬物石を頭の上に乗せているように
重たい水分をずっしりと含んだ夏だった。

京都の夏の思い出といえば、
納涼床地蔵盆祇園祭
そして五山の送り火

8月16日。
日没頃から山々に点火され、
やがて夜空に赤々と浮かび上がる
右大文字左大文字舟形鳥居

精霊を再び冥土に送り返すための道標。

私が暮らしていた
マンションのベランダからは、
右大文字が見えた。



玄関を開けると、ほとんど目前に舟形。
松明を持って移動する人の姿まで見える
距離だった。



あー、今年も夏が終わったなぁ。
残り火を眺めながら、ぼんやりと思う。

夏の思い出と切り離せない
山と川のある風景。

比叡山、鴨川、貴船の川床、蛍谷
狐坂、加茂街道、出町柳の中洲。

お盆になると、
いつも昔の記憶がよみがえるのだが。

京都での暮らしは、
思い出というには時間の距離が近すぎて。

ホームシックになりそうで
思い出さない様にしていたけれど。

こうやって、
懐かしく思える時が来たということは、
気持ちに余裕ができてきたのでしょう。

良きかな。



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