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不満の音が聞こえる

鬼滅の刃で、聴覚感覚に優れた善逸というキャラクターが、とあるキャラクターについて「不満の音がいつもしている人だった」といったように表現するシーンがあるのだが、私はたびたびそれを思い出す。

フキハラ(不機嫌ハラスメント)なんて言葉がしばしば見られるようになったが、不機嫌な人って、そもそも不機嫌な感じが態度に出ているって気づいてないことが多いよな〜と思う。

私に言いたいことが多分一億個くらいあるんだろうな〜という顔をしながら話す彼女を見て、むしろ心配になった。いや、全然、自分の気持ちに嘘ついてるじゃん、と思う。隠しきれてないよ。漏れ出てるよ。

「いい人」でありたいのだろうと思う。でも私はいい人よりも、あなたと友達になりたいから、本心を言ってほしい、と思うけれどもなかなか難しい。

仮に、彼女に「いやほんとは◯◯って思ってるでしょ」と言っても、そうだとは言ってくれないなろう。自分で自分の気持ちにOKを出していないから、他人に言われたところでハイそうですとは言わないと思う。

なんでこんなふうに人の気持ちを分かったふうに言ってしまえるのかと言えば、私自身もそういうところがあるからである。とっさにいい顔をして、後で自己犠牲感から生じるわずかな暗い自己愛と密やかな怒りを抱え、それらが重なってから爆発する。「私は〇〇された」と突然言い出す。

ほんとはそのときどきで、「え?」を出せれば、案外それはそれで終わるものなのかもしれないのに、変に溜め込むので、一度出した(出てしまった)時のパワーがもの凄い。しかし周囲の人はその過程は当然知り得ないので、「コップが倒れただけで突然道端に寝転がり叫ぶ人」のようなやばさを呈するようになる。

あんまり突然限界化する人になりたくないので、noteで小出しにしていきたい。

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