「大震災と起業と僕」 神戸デジタル・ラボの永吉一郎代表取締役が登壇 ◆第4回企業経営者とスタートアップとの懇談会
神戸財界の著名経営者が経営の真髄について後進に伝える「企業経営者とスタートアップとの懇談会」を10月7日開催し、神戸デジタル・ラボの永吉一郎代表に登壇いただきました。「大震災と起業と僕」と題し、講演。「面白がりながら」仕事と向き合いながら、多くの逆境を乗り越え、ビジネスを成長に導いた経営者人生を語りました。
趣味はバンドと水族館と映画。ビートルズと007シリーズが好きで、学生時代は、プロドラマーを目指し、就職後も、メンバーだったバンドがいくつものコンテストで地区優勝するほどの腕前だったようです。
大学卒業後、京セラ光学機器事業部でカメラ設計・海外工場における生産立上・商品企画を担当。 1991 年、神戸で広告会社を経営する父親の急逝に伴い、代表取締役に就任されました。広告会社では、社員用のコンピューターを社内にいち早く導入し、業績を向上させました。地域広告から全国広告へのシフトなど、広告代理店業に疑問をいただいていた矢先に起こった1995年の阪神淡路大震災。これを機に、重要性を感じていたIT分野進出を決意し、神戸デジタル・ラボを立ち上げたそうです。
度重なるピンチにも遭遇しますが、会社のビジョンに掲げた「神戸発、最新・最強のテクノロジープロバイダー」を胸に、ECサイト、ソフト技術者の派遣業、セキュリティーサービスなど、社会のニーズを先どったサービスを次々と始め、会社を成長させたとのことでした。
講演後には、会場との活発な質疑応答が繰り広げられました。一般的に、セミナーなどではあまり質問がないものですが、この懇談会は毎回会場から質問が相継ぐのが特徴です。講師さんと会場の熱意が一致しているからでしょうか。
「最新・最強なものをどう見つけたか」との会場からの問いかけに、「自分で考案したものではなく、世の中に出回り始めた最新のものを面白いと思い、チャレンジした。ある意味フォロワー」と永吉代表。持ち前の話術でユーモアを交えながら、観客に語りかける永吉節。時に真剣に、時に笑いが起こる中、観客は、名経営者の含蓄ある言葉に大きく肯いていました。 経営者懇談会は、神戸商工会議所とアンカー神戸が主催しており、今回あ4回目になります。これまでシスメックスの家次恒会長兼社長、クロシェホールディングスの沼部美由紀代表取締役、デジアラホールディングスの有本哲也代表取締役会長が登壇されました。著名経営者と今後の神戸経済を担うスタートアップ経営者、起業を目指す若者らによる濃密な時間が毎回展開されます。今後も定期開催すますので、まだ参加されたことがない方はぜひ覗いてください。(アンカー神戸ゼネラルマネジャー 篠原佳也)