貴方が私から排出される時

貴方が教えてくれた優しさだったり

悲しさだったり、孤独だったりを、今でも覚えています。


惚気のような文章や、可愛らしいカップルの写真、

あの場所、あの建物、あの感覚、あの空間、

何をみても貴方を思い出します。

身体を埋めても、心を埋めても、肩書きを埋めても、

ふとした瞬間に必ず思い出す貴方と

勝手に流れる涙があります。


貴方は、私を思い出しますか。

隣に可愛い恋人がいるとして、そんな事はもう、どうだっていいと思っています。

ただ、貴方は私を思い出す瞬間がありますか。

ふと、寂しくなる瞬間がありますか。

私だけが夢を見て、前に進んだ自分に対して怒りを覚えているのでしょうか。


私は、正直なところ、

時間を重ねるに連れて貴方への想いが強くなっている事が。
何故か貴方との思い出が、良いことばかりに感じる事が。
何よりも悲しい。
きっと貴方を忘れてきているのだと、身に染みて思うのです。
だってあれほど嫌だった、貴方との、生活の中の、一部が。
こんなにも思い出せないのです。
私の中で貴方が過去になっているのだと、感じさせます。


ああ、大切でたまらなかった貴方。
貴方さえいれば何もいらないと、本気で思っていました。


消えていかないでほしい。
2度も消えていかないでほしい。

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