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ミライノオトモニターNo.11「無邪気は無敵だった件」

目の前には、カラッと明るい海が広がっている。
水平線をじっと見ていると、そこまで飛んでいけそうな気がする。

潮の香りと波の音は、不思議なハーモニーを奏でている。
海面を撫でる風、目を閉じたくなるけれど見ていたい太陽の光、ジリジリする肌の感覚。

「The夏、だなー!」と、つい独り言がでてしまうくらいの、わかりやすい夏。
だけれども、日本のようにジメッともしていないので、サッパリスッキリな感じだ。

この場所に旅行に行こう、と最初に言い出したのは夫だった。
偶然ネットを見ていたときに、飛び込んで来たというこの場所は、わたしも夫も行ったことのない国だった。

そう言われて、頭に浮かんだことはたくさんあった。
海外なら1泊というわけにも行かないよね…ならば、いつ行く?まとまった休みは取れる?費用はどうする…?

いろんなことが瞬時に浮かぶわたしの目の前にいる夫は、その地の様々なことをリサーチしたり、息子にも見せたりして、なんだかすごく盛り上がっている。
こんなに2人が意気投合するこの場所って、何か人を惹きつけるものがあるのだろうか?
さっきいろいろ浮かんできたことは、一旦脇に置いておいて、2人の後ろへ回り、そのサイトを覗いてみた。

そこには、深い深い色の海と、溢れんばかりの光、白い砂浜と対比的な躍動感のある原色の植物たちが、踊っているように見えた。
それぞれの命を燃やし、今ここを生きる息吹のリズムが聴こえてくるような感覚が、洪水のように押し寄せ、わたしのからだの中に入ってきた。

この場所へ、ただ身を置いてみたい。

シンプルなその想いだけが、私の身体を突き抜けるように駆け巡った。
それは電撃のようでもあり、知っていた感覚のようでもあった。
どちらにせよ、「行かない」という選択肢はもうない、と降参するしかなかった。

さて、そうは言ったものの、現実的にどうするのか。
またまた、そういった考えが私の中を支配しようとした、その瞬間。
息子がつぶやいた。

「もうすぐ七夕だよね。旅行のこと、お願いしてみようかなあ」

そうだ、すっかり日々の忙しさで忘れそうになっていたけれど、もうすぐ七夕だった。そういうのもアリかもしれない。
子どもの頃、ワクワクしながら何を書こうかと考えたあの時のように、ただ、面白がりながら、その未来が来ることを信じて書いてみるのも、いいかもしれない。

早速七夕飾りを調達し、その他のいろんなお願いも書き留めて、我が家に飾ってみたら…
なんだか、とても愛らしく見えるそのお願い事たちが、本当に星の瞬きに吸い寄せられて天へと昇り、叶うような不思議な感覚になった。

ただ、その未来がもうあると、先に体感してしまうこと。

今までに何度となく聞いていた話だが、それはどういうことかというと、あの夫と息子の熱気、そして私の中に流れ込んできた五感の感覚。

それが未来の私たちの姿なのではないだろうかと思った。

しばらくして、そのお願いのこともすっかり忘れていた頃、一通のメールがぽん、とやってきた。
あまり覚えのない差出人。
件名に「当選しました、おめでとうございます」とある。

ああ、昔よく流行った迷惑メールじゃないの?
そう思って、すぐに捨てようとしたが、一瞬、手が止まった。
なんとなく、直感が働いたからだ。

開けるだけなら、大丈夫かな。
リンクをクリックしなければ…

そう思って、恐る恐る開いてみる。
すると、あの、みんなで行きたいねと言っていた国への旅行ご招待の文字が、ゆらゆらと踊っていた。あの時の熱気に浮かされたと同じ感覚で。

でも、私は応募した覚えが、全くない。
なんで?何かの、間違いだろうか??

とにかく、夫に聞いてみなければ。
帰宅を待って、この顛末を切り出す。
すると、彼はちょっぴり申し訳なさそうな顔をしつつも、嬉しさと驚きを隠せない、そんな顔でこう言った。

「いや…
実は、あの後、どうしても行きたいなって思ってさ。
調べてみたら、あったんだよね、ツアーが当たる懸賞。
だけど一人一回しか申し込めないじゃん。そんで、ごめん、無断でメアドと名前借りちゃった…」

そこまでして行きたかったのか、と思うと、怒るべきことなのだろうけど、なんだか拍子抜けして笑ってしまった。
望むものを手に入れるために、ありとあらゆる手を尽くそうとした、彼の無邪気さに。まあ、褒められた手段ではないのだけれど。

今後はそういうことは相談してよね、と約束しつつも、あの、あの空間に家族で行けること、しかもプレゼントで!
その喜びの方がはるかに大きいことは、私の身体がよく物語っていた。
だって、嬉しさのあまり、今すぐ駆け出したいような気持ちとうずうず感で、どうしようもないのだもの。

あとは日程だと思っていたけれど、これもまた不思議な巡り合わせで、難なく決まった。
あれほど「どうしようか」と考えていたことが、何もしていないのに、全てOKになっていく。その不思議さに少々驚きつつも、でもどこかでこうなることを予期していた自分もいることを知る。
あの、七夕のお願い事を飾った時に、感じていたことだった。

そんなことをぼんやりと感じていた時に、不意にスマホへメッセージがやってきた。

以前、セッションのモニターを受けたくださった方からのご連絡だった。
その後、色々と変化があり、そのこともお話ししたいし、もう一度セッションを受けてみたい、おいくらでしょうか?というお問い合わせであった。

「これからやってみたい」と思った未来に、もうすでに移動したのだとしたら。
このようなことは「当たり前」になっていくのだろう。
まだ、自分にぴったりと重なり合ってはいない感じがするけれど、おそらく徐々にこれが「普通」になっていく。
またしても、「希望」ではなく「確信」のようなものが不意に身体を突き抜けていった。
もう、それに抗わないと決めたから。


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「ミライノオト・モニターシリーズ」
MIERUKAアーティストAKARIが綴る、
お申込みくださった方の「勝手な未来の妄想ストーリー」
今回は、将来起業したいと思っていらっしゃる方からお金についてのストーリーのご依頼でした。

モニター募集時の記事はこちら
https://resast.jp/events/YjkwYzc3NWQ4M

<追記>
本募集が始まりました!
小さな本のタイプと、動画タイプをお送りしています。


現在こちらで受け付けています。
https://resast.jp/inquiry/ZjI3OTgyNzQwM
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以下は、お申込みくださった方のご感想です。

・今回お申込みいただいたきっかけ、何にピンと来たかなどお知らせください。

以前、AKARIさんのエイプリルフールのブログを読んだ時、あまりにもリアルで、嘘だとは思えなく、すごいなと思ったことがあり、これが自分のバージョンになったらどうなるのか、気になったので申し込みしました

(※エイプリルフールの記事はこちら
「ふと見たら、テレビに映ってた!?」

・届いた妄想ストーリーのご感想をお願いいたします

面白かったです!
なんか、普通に起きそうだけど、今は起きていない現実で、でもいづれ近い未来はこんな事が起きるのが日常茶飯事になるのではないかという期待な持てました。
あと、こうすれば願いはかなうんだ、って言うことがまた腑に落とせた感じがします。
ちょうど、七夕の内容だったのもタイムリーで、願い事書いてみようかと思いました!


・このミライノオトはどんな方にオススメしたいでしょうか?

引き寄せを上手く使いこなせてない方、自分の未来は明るくないと思い込んでる方

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モニターのご参加ありがとうございました。
未来への一つのヒントとなりましたら幸いです!

この度は本当にありがとうございました^^

さらにミライへ、そのオトを聴きならがら。

MIERUKAアーティストAKARI

ピコンと心が動いた時に、ぽっちり押してくださると、嬉しいです。 より良いものをお届けさせていただくともし火にさせていただきます^^