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『スキャンダル』社会派アメリカ映画の底力を目の当たりにして圧巻です

FOXニュースのセクハラ事件を映画化したものだが、このニュースも当時はあきれるやら驚くやらの話だったことを思い出す。

製作陣に『オースティン・パワーズ』のジェイ・ローチ監督、『マネーショート』の脚本家チャールズ・ランドルフ、そして主演メーガン・ケリー役のシャーリーズ・セロンも加わっている。

これくらい力が入りまくっているし、その成果も見事に結実したと言えよう。

アカデミー賞ではメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞、カズ・ヒロの手腕の凄さを篤と味わえる。

メーガン・ケリーは、もう実際の人物そのもので、何の違和感も無い。

ジョン・リスゴー演じるTV界の権力者FOXニュースCEOロジャー・エイルズをセクハラで提訴したグレッチェン・カールソン役はニコール・キッドマン。
こちらのほうは、難しかっただろうけど、何かうまくまとめた感じ。

しかし、この人は本当たくさん名作に出演してる。
『ジョジョ・ラビット』『マリッジ・ストーリー』にも出てるし。

マーゴット・ロビーも『ワンス・ア・ポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と本作か。

あと、印象に残るのは、ルパート・マードック役のマルコム・マクダウェル。
あの『時計仕掛けのオレンジ』の人が、老獪さを見せつけてくれるのが、またうれしい。

実録物で、社会派で、エンターティメントでといった、これぞ総合芸術の真骨頂と言うべきだろう。

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