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【2023年11月版】本当の米国高配当ETFリスト

ここでは米国で上場されている本当の高配当ETF のリストをご紹介します。「本当の」がどういう意味かについては、ぜひ下記をお読みください。


高配当ETF御三家

初心者の方が米国株に興味を持って高配当ETF についてWebページやYouTube を検索すると、昔と違ってたくさんの情報が見つかります。便利な世の中になりました。ただ、そういう記事や動画をいくつか見ていると、紹介されている ETF はいくつか限られたものばかりなことに気がつきます。

具体的には、多くの記事で下記のETF 3銘柄のいずれかを紹介したり、比較したりしています。私は勝手に、これを米国高配当ETF御三家と命名しています。

  • HDV:iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF

  • SPYD:SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF

  • VYM:バンガード 米国高配当株式ETF

普通ですと、これらの ETFの詳しい説明へと移っていくと思いますが、私が紹介したいのはこれらではないので一切の説明は省略します。それこそ、親切丁寧でとても分かりやすい紹介記事や動画が山ほどあるのでぜひ検索してご覧ください。

面倒な方のために、いくつかページをリンクしておきます。

御三家の何が問題か?

そうか、高配当ETF と言えば皆さんがだいたい同じものをおすすめしているんだから、このうちのどれかを買っておけば間違いないんだな、と初心者に限らず多くの人が感じると思います。実は私も最初はそうでした。

そして、ETF 御三家の紹介記事を読んで私も最初は勉強していたのですが、読み進めていくにつれて私はあることに気付きます。

紹介記事は配当利回りがどうだとか構成銘柄がどうだとか、そういう話ばかりをしていて、株価の話をしていない!

一般に、ETF でも個別株でも、年間の値動きは年間の配当金額よりも大きい場合のほうが多いので、株価の値動きを無視して株式投資することはナンセンスだと私は思います。このETFは年5%の配当を期待できるが、今後1年で10%以上の下落の可能性が高いと分かっていたら、みなさん投資しますか?しませんよね。何もしないで1年後にその株を買ったほうがいいはずです。

中には株価の話もされているページもありますが、「ちょっと今年は相場の調子がよくないので、配当以上に下落」みたいなオチがついていることもよくあります。おいおい、それってやってる意味ないじゃん。でもページ作者にもその声が聞こえているのか、「長期保有すればきっとプラスになる」みたいな励まし(慰め?)もだいたい付いている場合が多いです。

ではどうすればいいか?

私は、各ETFについて、配当込みで年間どれくらいの利益が得られるかを調べることにしました。これは投資信託でよく使われるトータルリターンという考え方です。ある期間の株価の上昇と配当を合計して何%上昇したか、簡単に言えばその期間にどれだけ儲かったかという数値です。高配当ETFと言えども、配当の話だけをしているのは片手落ちで、株価が安定している、できれば上昇しているほうが望ましいので、そこまで考慮して高配当ETF を選定したほうがいいというのがこの記事で一番言いたいことです。高配当ETFもトータルリターンで選びましょう!

ところが・・・

ということでトータルリターンで高配当 ETF を選びたいのですが、トータルリターンのランキングをしているサイトを見つけられませんでした。見つかるのは、

  • (配当を無視した)ETF 値上がり率ランキングか、

  • ETF 配当利回りランキングのどちらか。

いや、ほしいのはこれじゃないんだよ!両者を合計しなきゃ意味がないんだよ!!と心の中で叫びながら、仕方がないので自分で作成しました。ちなみに、結構疲れる作業なのでもし同様のランキングがあったらぜひ教えてください。

選定基準

ということでやっと本題です。まず、米国市場で上場されているすべてのETFのうち、以下の基準を満たすものだけを抽出しました。

  • SBI証券で売買可能

  • 5年トータルリターンがプラス

  • 3年トータルリターンがプラス

  • 1年トータルリターンがプラス

ただし、5年トータルリターンの基準は上場5年経過したETFのみが対象で、3年、1年も同様です。つまり、これら期間でトータル期間が少なくともプラスのETFのうち、過去1年間の配当利回りが 5%以上のETFをすべてリスト化しました。

ちなみにですが、VYMは1年トータルリターンが 2.04%、HDVは0.73%です。SPYDに至っては1年トータルリターンが -2.82%なので私のリストからは除外されています。残ったVYMとHDVは配当利回り5%以下なので同様に除外です。結局、御三家は一つも入っていません!だめじゃん。

ポイントは、トータルランキングは足切り(フィルタリング)に使っているだけで、あくまで高配当ランキングであるという点です。どのような期間でも、単なるトータルランキングを取ると値動きを2倍とか3倍にしたいわゆるレバレッジETFが上位になります。私がほしい情報はそういう銘柄リストではなく、長期間安定して利益が出せる ETF です。そのためこのような基準でリストを作成しました。

調査結果

このようなETF は、私が調べた範囲では 31銘柄ありました。なんだ、こんなにあるじゃん!というのが正直な感想です。みんな、何とかの一つ覚えみたいに御三家ETFばかり買ってないで、こういう本当のリストからさらにご自身で絞り込んだら、より投資の選択肢は広がると思います。

たぶん同じような情報があったらほしい!と思っている方がいらっしゃると思うので、有償(最低金額)で共有します。そんなに需要はないと思いますが、ほしい方はご利用ください。ちなみに、昨日の私であれば喜んで買っています。

評判が良ければまた来月も調査しますが、私は商売がしたい訳ではないので、もし誰かが似たような情報を無料公開されていれば公開は今回限りです。

免責事項

  • 本リストは情報提供が目的で、掲載銘柄の勧誘や推奨を行うものではありません。また、私は投資顧問ではありませんので、有料での銘柄推奨、売買指示、成功報酬、預託等金商法に関わる行為は出来ません。

  • 本リストの正確性、最新性、有用性についていかなる保証を行うものではありません。本リストの内容にもし誤りがありましたらご容赦ください。

  • 投資に関するご決定は皆様ご自身の判断で行うようお願いいたします。

銘柄ダウンロード

xlsx 形式で、前述の基準を満たす31銘柄のティッカー、名称、配当利回り、1年トータルリターン、3年トータルリターン、5年トータルリターンが掲載されています。

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