見出し画像

テレビっ子は、もういない

 白黒テレビに始まり、家族が大興奮したカラーテレビ。そして、ハイビジョンから4Kへと。テレビの発展とともに年代を過ごした私たち世代も、今はテレビを見なくなった。なぜ、そうなったのか?

白黒テレビ時代

 街頭テレビに多くの人々が群がってテレビ鑑賞していた時代は、知りませんが子どもの頃、家には白黒テレビがありました。年収に比べて高価なものでしたが、ほとんどの家庭にあったと記憶しています。何を観ていたのかというと、子どもはもちろん当時のアニメ。鉄腕アトムや鉄人28号以外にも、次々とヒーローが登場しました。他にもNHK の子ども番組や外国の子ども向け番組、連続テレビドラマなどをみんなが楽しんでいました。長年の間テレビは、一家団欒の中心だったのです。

カラーテレビがやってきた

 早い家庭なら、前回の東京オリンピックの時に、うちの家はメキシコオリンピック前に、カラーテレビがやってきました。これも当時の平均年収を考えれば、今のテレビの2倍や3倍の値段がしたことでしょう。また、しばらくすると家庭用のビデオデッキも一般家庭でも買える価格になってきたので、どの家庭でもテレビは、ますます生活の中心になっていったのです。

なぜ、テレビを見なくなったのか?

 ハイビジョン、4Kとテレビの画質は昔に比べ圧倒的に美しくなりました。しかし、私の場合は逆にテレビを見る時間は、どんどん少なくなっていきました。今、私が観るテレビ番組は、ニュース番組とスポーツ中継が中心です。あっ!、サザエさんとコナン(笑)、日曜夕方の笑点も見逃せません。若者は、テレビをほとんど見ないというか、独り住まいのワンルームにテレビが存在しない人も多くいると聞きます。スマホやタブレットで、手軽に動画を楽しめるようになったのがその主な原因でしょうが、それだけではないように思います。
 テレビよりオールドメディアにAMやFMラジオがありますが、こちらは家事や仕事中やクルマの運転中にも聴け、昔に比べて下がっているでしょうが、一定のニーズがまだあると思います。それを考えると基本的に部屋でしかみることができないテレビへのニーズは、もっと下がっているようにも感じます。


 また、番組内容もいただけないものが多いです。二番煎じのものやリバイバル的な内容。人気芸人さんさえ出演させておけばいいと考えてるのではないかとも思える構成。特に私が嫌いなのは、芸人さんだけでなく、一般の人の言動をあざ笑う内容の番組です。また、客観的事実に基づかない中味や、根拠もなく「わが国は最高ですよ」というような内容も一面的な部分しか捉えてないように思います。来日した外国の方に、どうして日本に来たのかを尋ねる番組を初めて見た時は、思わず「ほっといたり〜な!」と言いました。家まで着いて行って、その人の日常に入り込む内容のものなどは、愚の骨頂だと思っています。

テレビに望むこと

 とは言え、まだまだテレビは、一般に広く普及したメディアであることも確かです。(実は、私も昨年、トップ画面にある4K有機ELテレビに買い替えました)ただし、これまで通りを続けていれば、テレビ業界がダメになるのは明白でしょう。このことは、テレビ関係者の方々はとっくの昔に気づいているはずです。

 そこで、私がテレビに望むこと。
 まず一つ目は、客観的な事実をきちんと伝えてほしい。放送局のフィルターはあるだろうが、基本は客観的な事実を画像を使って他のメディアよりわかりやすく伝えるのが、テレビの重要な役割の一つであると考えます。
 二つ目は、だれかの失敗や人と違った生き方をしている人たち、低所得者層の人々の生活や言動をあげつらい、笑い物にするような番組は全く必要ない。これは、声を大にして言っておきます。(BUN)

この記事が参加している募集

自己紹介

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?