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詩「朔」

先日書いた曲「朔」。この曲は先に歌詞から書いたから、ここに詩片の塊として置いておく。


今や見る影もない満たされた日々
笑っていた星達はまるで衒ってるよう
終いにゃ見る影さえも微塵も残さぬよう
黙っている僕達はあの朔月のよう

当たり前に生きるをする
それがこんなにも困難だ
だから一人で生きないで欲しい
今日より満ちた明日を祈る僕がいるよ

僕はいるよ ちゃんとここに
見えなくても そこにいるよ
君はいるよ ちゃんとここに
見えているよ そこにいるね
輝くだけが頑張るだけが
全てじゃないから ただ生きて
幸せでいて

今日も繰り返してるだけの新しい昨日
輝き増す星達に後ろめたくなる
だけど繰り返してる当てのない願い
闇に浮かぶ僕達はあの朔月のよう

わからないがわからない
そんなことばかりなんだ
だから一人で生きなくていい
君と手を重ねて祈る僕がいるよ

僕はいるよ ちゃんとここに
見えなくても そこにいるよ
君はいるよ ちゃんとここに
見えているよ そこにいるね
どんな君でも愛おしい君だ
僕は祈るよ ただ生きて
ただ生きて ただ生きて
幸せでいて


なんか最初は満点の星空に合う曲を作ろうと思ってた。
新月祭というワンマンライブに合わせて、新月だから見える星空に着目して描くつもりだった。

でも、みんなが「綺麗」というあの満点の星空の裏に月はちゃんといて、僕はそっちの月の方が全然愛おしくて、やっぱりそっちにフォーカスして曲を書きたくなった。

月という衛星を愛しく思う。好きというより愛しい。
僕は天体に詳しいわけでもないから知らないけど、多分満ちて欠けてる星って月くらいだよね。
なんだか満ちて欠けてるその姿を見てると、人間みたいで、調子が良かったり悪かったりするのかななんて思える。

調子悪いで行くと、多分三日月は調子が悪いはずなんだけど、だけど三日月にしかない美しさ、愛おしさがあって、それもまた、自分の満ちきれていない姿も誰かに美しいと思ってもらえるんじゃないかって気持ちにしてもらえる。


この朔って曲は、「僕もあなたは月だ」って言いたかった曲なんだと書き終わってから思った。

この僕が月を愛おしいと思う気持ちのように、僕はあなたが愛おしいし、同時に僕も愛おしいと思って欲しい。


満点の星を見た時は、ちょっとその後ろで隠れてる月に思いを馳せてあげてみてほしい。

そしたらちょっと月も元気になって、翌日に少し光ってくれると思うから。

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