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コロナ禍のいつもの私13 日記

9月4日(土)
夏の暑さを冷ます涼しい雨が降っている。
一瞬 
カーッと晴れ蝉が一斉に鳴き出した。
行ってしまう夏に必死にしがみついているみたいだ

9月5日(日)
小刻みに揺れながら
猫がまばたき信号を送って来た
ゴハン ゴハン ゴハン
私はちょっと意地悪して
解読出来ないふりをした
ゴハン ゴハン ゴハン
このあと私の左足に傷三つ出来ました
猫をじらしてはいけません。

9月6日(月)
茶色に錆びた向日葵が
プールサイドのシャワーみたいに
うな垂れていた。
残った花びら一枚
風もないのにゆらゆらゆらゆら。
顔を近づけて見ると
花びらはまだ翅の生え揃っていないカマキリ。
ゆらゆら揺れて「近付くな」と言っていたのでした。

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 9月7日(火)
シジミチョウが3匹
くるくる回って高く上って行った
くるくるくるくるダンスして
どんより曇った私の空に
シジミチョウが3匹現れて
くるくるダンスして
少しのあいだ私の空も晴れました。

 9月8日(水)
 どうぶつ病院のひとは言った。
「今日はふたりとも連れて来ていますか?」
「ふたり」って言ったよ。ニ匹じゃなく「ふたり」って。
「仕事だからに決まってるじゃん」と夫は笑う。
でも
とっても自然な感じだったよ
なんだかあったかいものをかんじたよ
きっとやさしいひとなんだよ
だってうれしかったもの。





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