メンバーの印象【ぬまたぬまこ】

あがぺるさんと出会ったのは2020年3月28日(土)。
FIVE CRANE GAMEで共演したのが初対面。
4年経った今でも2人の間でときどき話題に出てくるほど、思い出に残っているインプロショーだ。もちろんとても良い意味で。

第一印象(というか、初めて会ったときに抱いた感情)は「畏敬の念」。
あがぺるさんは、舞台上でも楽屋でも、立て板に水のごとく話していたのが印象的だった。まったく言い淀まない姿に、圧倒されたのを覚えている。
シーン中、すらすら台詞の出てくるあがぺるさんはかっこよかったし、雑談中、ドンピシャなツッコミで場を盛り上げるあがぺるさんはおもしろかった。速く的確な言語化に私は憧れていたように思う。

その打ち上げであがぺるさんから「2020年はインプロを頑張りたくて、こんな作品やあんな作品をしようと思ってる」って聞いてめちゃくちゃわくわくしたのを覚えている。「観にいきます」って言ったら「出てよ」って言ってもらえて嬉しかったことも。
緊急事態宣言が発令されて、何年も演劇どころじゃない生活になってしまうなんて想像もしてなかった。

今、あがぺるさんの尊敬しているところは、そのとき聞かせてもらった「こんな作品やあんな作品」を、今でも上演しようと大切に持っておいているところだ。
あのとき圧倒されて憧れた速く的確な言語化は、こういう芯の強さからくるものかもな、と4年越しに思った。

椿さんと出会ったのは2023年4月22日(土)。
プレイウルトラで共演したのが初対面。
本番では一度も絡んでないし、楽屋でも挨拶程度しか話せなかったけど、後日一緒にインプロの稽古をしてから意気投合。急激に頻繁に一緒にインプロするようになった。

それもそのはず、感性が似てる。
私たちは無印良品のまったく同じリュックを背負って、ニューバランスのほぼほぼ同じスニーカーを履いて、エド・シーランを聴いていた。財布につけていたライオンキングのキーホルダーも「同じの持ってる」って言われたっけ。

深く知る前の椿さんは、悲しい目をしているように見えた。
何度も会って話すうちに、それは悲しさではなく優しさなのではないかと思うようになった。

優しくする人と優しい人は違うと思う。
椿さんは、優しくする人じゃない。もっと言うと、優しくしてみせる人じゃない。
ただ、本当の意味でとても優しい人なんだろうと思う。
抽象的な言葉すぎて伝わってるか不安だけど、なに言ってんだって思った人は椿さんの音楽を聴いてほしい。全部。
優しい希と書いて優希って名前がとても似合う人。だと思う。

私は今、2人と出会えてよかったなと思っている。
それもインプロを通して出会えてよかったなって。

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