銀の匙

二度と上を目指さず「ここで良い」と決めてしまう…おまえ達はこうなるなよ - 銀の匙 富士一子 -

高校受験に失敗した主人公、八軒勇吾(はちけんゆうご)が農業高校で動物たちの生死や、経済動物の現状、いろいろな動物や人との出会いによって成長していくマンガ『銀の匙』。

その農業高校、大蝦夷農業高等学校(通称:エゾノー)には、一風変わった教職員が多くいます。

その教職員の中の、常にキャップにサングラスをかけた女性、富士一子(ふじいちこ)の授業中。
子豚が一度乳を飲む場所を決めると、それが乳が出にくい場所でもそこから飲み続けることから、生徒に説いた言葉。

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これが子豚の性質だ。
一度ここと決めてしまうと、他に良い場所があるにもかかわらず 劣った環境に居続けてしまうのだ。

最初の競争からはじき出されただけで、二度と上を目指さず「ここで良い」と決めてしまう…
おまえ達はこうなるなよ。

by 富士一子 『銀の匙』

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このセリフの2年後、富士一子は教職を捨て、夢だった猟師となります。

一度居場所を決めると、変化させるに抵抗を感じるもの。しかし、一歩踏み出せばもっと世界が広がっています。

動物は変化することを恐れると言います。
しかし、不安の中でも勇気を出してチャレンジして踏み出せるのは人間ならではなのかもしれません。


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