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4文小説 Vol.15


原油高が続けば経済制裁も相殺され、特需として天然ガスや武器を輸出できるのだとしたら、強硬な姿勢にも我関せずの態度にも合点がいく。

時代が逆戻りしたかのような戦乱から垣間見えるのは、それが「商機」ともなり得る人間の底知れぬ罪深さ。

息苦しいのか肩を大きく揺らし、問いかけへの反応は無くなり、96歳も半年を過ぎた祖母の容態はいよいよ予断を許さない。

戦火によって失われ、終末が忍び寄るものに胸を痛める今年も、桜の蕾は開き始めた。


―いのち

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