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明日の自分との約束

ホテル着。
いやあ暑かった。重かった。
ここまで無事にたどり着いたという安堵感も相まってヘトヘトだ。

わたし、ホテルが意外と好き。
物が少ないうえに完全プライベート空間だからとても落ち着く。
本末転倒だが明日も1日ここに閉じこもっていたいぐらい。

でも、勝負は明日だ。
苦手な早起き。
昨日よりもしれっと2℃高まっている最高気温のなか、スーツを着て、荷物を持って電車で移動。
明日も明日で忘れものがないか、きちんと確認しなければ。
1年半ぶりに会う友人たちとの会話。
そして最大の山場である余興。
列挙するだけでどっとMPが消耗されていく…。

だから今宵はホテルでゆっくりしよう。
さっきコンビニでお気に入りのお茶ハイも買ってきた。

∽∽∽

そんなこんなで出かけるまでは非常に億劫だが、電車移動もなかなか好きだ。
とくに新幹線とか特急電車って、優雅に遠くに行く感覚がしてね。
「ああ、わたしは今家から遠く遠く離れていくんだなあ」と思うほど、心もふわっと軽くなる。
まるでフォレスト・ガンプのように目的地も行き過ぎてどんどん遠くに行ってしまいたいとさえ思う。
星のように流れていく風景を眺めていると、明日のことを考えて消耗したMPがじんわり回復する。

乗り換えの確認以外スマホをさわることもなく、基本的には読書というのもよい。
カフェでコーヒーを飲みながらの読書よりも、特急電車でペットボトルのお茶を飲みながら読書のほうが集中できる。

移動は体力を消耗するが、メンタルには意外と効く。

∽∽∽

いつもに増してまとまらない文章を垂れ流している程度に、今日は気持ちがあっちへ行ったりこっちへ行ったり、上がったり下がったりを忙しく繰り返した1日だった。

でも、先述のとおり勝負は明日なのだ。

最後の最後に言い聞かせたい。
期待しないと。

練習で出せた実力以下のものしか出せない。
アニメのヒーローみたいに戦闘中に実力以上の秘めたパワーが開花することなど、わたしにはない。

そして周囲の反応も期待しない。
最低限の形式的な拍手はいただけるはずなので、その拍手を以て100点としたい。
つまり、いわゆる「スベった」としても、やりきっただけで100点とする。

なんなら無事に式場にたどり着いただけで80点。
ちゃんとホテルに帰って来られたら明日はもう1,000点です。

∽∽∽

仕事も家事もそうだけど、誰かのためになにかをするということは、やっぱりどうしてもなんらか反応を期待してしまう。

家事に関してはようやく諦められつつあるし、人間関係においても以前にくらべたらだいぶ手放せてきてはいる。

それでもね、やっぱり「そうじゃない」反応がくると、傷つく。
無反応ではなく。

「もっとこうすればよかったのに」
「あれはよくなかった」
「え?なんでそんなことしたの?」

やってもいないのに教えてくれてありがとう。
もっとうまくできるのなら、あなたにお譲りすればよかったですね。

無反応という反応も、「求めてもいないアドバイス」な反応も、ぜんぶありうる。

「よかれ」と思っておこなうことほど、よい反応だけを期待しない。
無反応とマイナス反応も想定したうえで、絶対的な自己評価のみをおこなう。
それが明日の自分との約束。

…さて、もう一度荷物を確認して、挨拶をもう1回練習して、居心地のよいホテルのベッドで眠るとしよう。



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